Ninja250Rで四国ツーリング2に行ってきました(2日目)

<Ninja250Rで行く長距離ツーリング9>

本日のルート



7/16(土)

■マイントピア別子へ

4時40分に起床し、空を確認すると今日も予報どおり快晴。

出発の準備をして5時半に実家を出る。今日は昨日行けなかった旧別子山村(現新居浜市)から旧新宮村(現四国中央市)に向かい、そこから高速道路に乗って高知自動車道の最終地点の須崎まで一気に移動して四万十川を下る計画だ。

実家から新居浜経由で別子に向かう。別子を訪問するのは小学生以来。25年前に行っているはずなんだけど記憶には残っていない。

高校が新居浜だったので、「別子(べっし)」という単語は嫌というほど聞かされてきた。新居浜といえば住友の企業城下町。住友が財閥として栄えたのは別子銅山あってのこと。別子という言葉は住友関係者や新居浜に関連する人なら誰でも知っている言葉なのだ。

旧別子山村に入る前に道の駅「マイントピア別子」に立ち寄る。今は道の駅にはなっているが、ボクが高校生のときに展示施設として建設されたと記憶する。

昨日の道の駅「みかわ」と同じく、朝早いせいか周辺は閑散としている。中の施設はまだ施錠されたままなので、外の施設をいくつか見回った後は少しの休憩を挟んで出発する。


銅を運ぶためのトロッコ列車。本物かどうかは知らない


■巨大なループ橋

マイントピア別子を出て旧別子山村に向かう途中に大きなダムが目の前に広がってきた。鹿森ダムという名前らしいが、新居浜にいたときもその名を聞いたことがなかった。近づくにつれて目の前のループ橋が大きいことに驚く。宮崎えびののループ橋とは違った魅力のある橋、そんな橋がこんなところで見られるとは思わなかった。

Ninjaを停めて写真撮影をしていると、自転車(ロード)でここまで登って来た男女に、「おはようございます、九州からですか」の一声かけられる。「いや、実家はすぐそこなんですが・・・」と声をかけるのも面倒なので、「はい、九州から来ました」と応えておいた。

自転車の男女はダム手前で休憩した後にゆっくりとループ橋を登っていく。ボクもちょうど写真撮影を終えたので、Ninjaに乗り込みループ橋を渡る。苦労して登っている自転車をNinjaが一瞬で抜き去る。


自転車で登るととても辛いと思う


■旧別子山村へ

旧別子山村に向かう途中の道はカーブと登りの連続でバイクを走らせるには最高の場所だ。所々1.5車線だったり、カーブのミラーが見難いところがあるので、そういったところは慎重に運転を進める。Ninjaを走らせているとオドメーターが12345.6キロになったので停止して写真撮影。ちなみに10000キロは北海道釧路だった。

さらに走ると旧別子山村の市役所支所に到着する。新居浜市街地からここまではさすがに遠くて、道も前述のとおりなのでクルマで買い物に行くだけでも難儀すると思う。人口が300人に満たない村になった理由がここに一度来ただけで十分過ぎるほどわかった。

銅山で栄えた頃はこんな山に囲まれた狭い場所に1万人近く生活していたというからそれも驚きだ。鉱山鉄道ではなく、民間人が利用できる鉄道が残っていたら旧別子山村ももう少し栄えていたと思う。

もしもボクが旧別子山村に住んでいたら生活必需品から家電まですべてインターネットを活用するだろう。


銅山川にて


■富郷へ

旧別子山村(新居浜市)から富郷(四国中央市)に入る。富郷(とみさと)に入ると大きな法皇湖が目の前に。法皇湖の真ん中に橋が架かっていたので、そこに寄り道して橋の上から写真撮影をする。

写真撮影しているとき、大きな音のバイクが猛スピードでトンネルを越えて走り去っていった。ボクもマフラーを変えているので田舎を猛スピードで走るとあんな感じの爆音が響かないか不安になった。(もちろん規制の範囲内だけど、純正のマフラーと比べると音が大きくなったことには間違いないから)

四国中央市が実家でも富郷は別子同様に小学生のとき以来訪れたことはない。小学4年生のときに家族や親戚で泳ぎに来た記憶が微かに残っているが、どこで泳いだのかはまったく覚えていない。


法皇湖にて


■隠れ酷道、国道319号線

富郷から旧新宮村(現四国中央市)に向かうため、国道319号線(金砂湖経由)に入る。

しかし国道319号線に入ると途端に道が悪くなる。1.5車線は当たり前。道は落石や枝が多数落ちていてガタガタ道で外は晴れているはずなのに周りは暗い。深い森林が続いて国道にも関わらず蜘蛛の巣も多数張っていて、ヘルメットやカバンは蜘蛛の巣だらけになる。カバンには訳のわからない虫がついていたのですぐに取り払った。

ツーリングマップルには何も書いていなかったので、そのままこの道を選択したが完全に失敗。こんな感じで20キロの道のりを延々と進まないといけないと思うとげんなりしてきた。
(いまさら引き返せない。しかし走れど走れど四国中央市金砂町(-_-;))

森林の中にたまに家が建っているけど、なんでこんな所に住んでいるんだと思ってしまった。幽霊の家じゃないだろうな。朝でもこの暗さなのに夜はどうなるんだ?怖くてとてもこんなところに住む気にはなれない。それぐらい酷い道。

ボクが今まで走ってきた国道の中では間違いなくここが一番の酷道と断言する。
我が地元の四国中央市が酷道No1と思うと、少し悲しくなってきた。


旧新宮村に抜けるまで長い道のり。隠れ酷道


■旧新宮村から高知自動車道へ

辛い道のりを経て、ようやく旧新宮村に入った・・・が、それでも酷道は続く。

所々に家が数軒単位で固まっているが、大きな集落はないようで、家を離れるとまた酷道が続く。国道の看板に酷道ランクの標識も併せて設置するように国には強く要望したいと思う。(笑) 

ひたすら山を登り続けて国道319号線を抜けることができた。抜けた先の県道から途端に道が綺麗になる。新宮インター近くの霧の森という道の駅で休憩したあと、高知自動車道で須崎に向かう。

しかし本当に疲れた。
今度から田舎の国道を走るときはここで酷道ランキングをチェックしておかねば。


酷道マニアではないけど、必然的に酷道に吸い込まれるのか・・・(T_T)


■道の駅「かわうその里すさき」へ

新宮インターから高知自動車道で一気に須崎を目指す。今回の四国ツーリングの主目的は四万十川下りなのだ。

高速道路を3桁の速度で走っていると背負っていたデジタル一眼カメラが少しバタついたので、立川PAでカメラをシートバッグにしまいこんで再び走行する。天気がいいので風が気持ちいい。夏の高速走行は最高の気分だ。

高知市までは片側完全2車線。おふくろに高知自動車道は片側1車線で対向だから十分に気をつけなさいと言われてたけど、いつの間にか片側2車線に変更になったようだ。
(前にバスで高知から川之江に向かったときは確かに片側1車線だった気がする)

そのせいでクルマの流れはよく、渋滞らしい箇所はなくていい感じで須崎に到着。須崎東インターで降車後、道の駅「かわうその里すさき」に入るとバイクが多数停車していた。徳島、神戸、なにわ、名古屋のバイクがあったけど、中でも名古屋ナンバーの1台は赤いスーパーカブ。スーパーカブで遠方へツーリングというのも何気に面白いと思う。

大体、カブって頑丈だし積載量も多いし、燃費もいいので、時間さえあれば何気にロングツーリング向きなのかも知れない。


久しぶりにバイクをたくさん見た気がする


■須崎の有名店、「たけざき」へ

昼食は道の駅のすぐ近くの「おにぎり たけざき」で弁当を買うことにした。
ここは知る人ぞ知る超有名店で、バイクブロスにも記載されていたので立ち寄ってみたかった。

11時過ぎに駐車場は既に満杯。人気の高さが伺える。中に入って一目散におにぎりセットを購入する。おにぎりセットは大きなおにぎり2個と玉子焼きで300円という安さ!いいね~。

近くの休憩スポットで早速食べてみる。おにぎりも十分美味しいけど玉子焼きは絶品といえるだろう。ダシがよく効いていて素朴なのに贅沢な味。外は暑いのに熱い玉子焼きを一瞬で平らげてしまった。300円で感動できる味はなかなかないんじゃないかな。


写真を撮っていると少し恥ずかしかった


■四万十最上流の沈下橋へ

国道56号線から県道41号線経由で高樋沈下橋に向かう。
高樋沈下橋は四万十川の中で最上流にある沈下橋。

実は去年の10月、道に迷ってここのすぐ手前まで来ていたんだけど、相棒ミスターエスの携帯ナビでルートを検索すると道を間違っていることが判明し、そのまま高樋沈下橋の手前で引き返してしまったという悲しい過去があったので(笑)、今回はそのリベンジの一貫としてここを訪れることにした。

ここの橋の前にかかっている看板に注目!
「この川を汚す者、打首獄門に処す」

四万十川は日本最後の清流と言われている。この川は日本の財産だと思うし、そんな素晴らしい川を汚す輩がもしいたら打首にされても文句はいえないと思う。




■四万十川を下る

県道41号線を引き返し、県道19号線から県道322号線を走り続ける。
このルートは四万十川と並走している区間で、四万十を一番感じることができるルートだ。

川で素潜りをしている人、子供を遊ばせているお年寄り、槍で魚を取っている人、
色んな人を見かける。

Ninjaで走り続けるだけでは本当にもったいない気がした。ここを通っていると去年のツーリングで道に迷って焦っていた想い出が蘇ってきた。あのとき、もう少し心に余裕があれば川を楽しめたはずなんだけど、当時はいっぱいいっぱいだったな。(笑)去年写真を取れなかった分、今年はしっかりと景色を脳と写真に納めておこうと思う。


素晴らしい川。ずっと守り続けていって欲しい


■道の駅「四万十大正」と「四万十とおわ」へ

国道381号線と合流し、最初にある道の駅「四万十大正」に入る。

ここで30分ほど休憩。天気はいいんだけど、とにかく暑くて汗がダラダラ、喉がカラカラ。雨は大嫌いだけど少しだけでも雲が出てきて欲しいと思ったのはこの辺りから。あんまり長く休憩すると逆に疲れてくるので、次の道の駅「四万十とおわ」を目指す。「四万十大正」と「四万十とおわ」はそう距離は離れていないので、次の休憩スポットが決まっているなら早めに走っておきたい。

更に気温はどんどん上昇している中、道の駅「四万十とおわ」に到着。さっき休憩したところなのに既にバテバテ。あまりに暑いのでただ走っているだけで四万十川の景観を楽しめなくなってきた。いかん。もう少し休憩して体を休めないと。

「四万十とおわ」は茶が名産のようで、駅のマークも茶っぽい。
(このマーク、どこかの製品に似てないですか?)

ここで嫁に土産を購入。バイクは積載がなく土産は小さいもの限定なので、ゆず胡椒にした。いつも買ってくる福岡の道の駅「小石原」のゆず胡椒とどちらが美味しいか、北九州に帰って検証したいと思う。

ちなみにソフトクリームも食べたが、300円の割りに味と量はイマイチだった。


ここから見る四万十川も雄大だ


■四万十川で一番有名な沈下橋へ

時計を見ると16時前。このまま宇和島に向かっても良かったが、ここまで来たら少し寄り道をして四万十川で一番有名な沈下橋「岩間沈下橋」に向かうしかない!

国道381号線から四万十市(旧中村市)に向かう国道441号線に入って岩間沈下橋を目指す。途中、国道とは思えないほど道が狭くなるけど、看板もあったので迷うことなく岩間沈下橋に到着。

岩間沈下橋周辺では大勢の人が泳いでいて、橋の上にNinjaを走らせると一斉に注目を浴びる。ガードレールがない橋をNinjaが通るのは初めて。かなり大きい一本橋と思えば何のことはない。バイクだからそれほど恐怖はないが、そのあとに走っていたクルマの場合は幅ギリギリだったので、結構神経使っていると思う。落ちたら目も当てられない!

周りに対向車がいないことを確認して、Ninjaを橋の真ん中で停車させて写真を撮影。しかしカメラとバイクの距離が近すぎて絵にならない。どこか撮影スポットがないか探した挙句に下の写真場所で落ち着いた。


まるで写真撮影するためにあるような空き地だった


■道の駅「虹の森公園まつの」

岩間沈下橋から再び引き返して今日の宿泊先の宇和島へ向かう。

途中、道の駅「虹の森公園まつの」で休憩。
今日訪れた道の駅はこれで・・・6箇所目!今までの最高記録を更新した。

愛媛県に松野町というところがあったことを初めて知る。愛媛には9年住んでいて、ボクは多分地理には詳しいと思うけど、住んでいた県の市町村の名前すら知らないとはまだまだかな。
(もしかして愛南町みたいに平成の大合併で生まれた町かも!と思ってネットで調べてみたら昔からあったようだ。まあ愛媛県は東予、中予、南予で全然文化が違うから)

駅の中には風鈴が多数ぶら下がっていた。風鈴が名物なのか。
そして俳句ポストなるものも設置されていた。俳句といえば愛媛。
知性を感じられる県、ならではだね!(高校野球も強いよん)


何となく北海道の北方領土返還のサインを思い出した(笑)


宇和島の宿泊先へ到着

朝5時半から走り始めて、ようやく宇和島のビジネスホテル「クアホテル」というところに到着。
市街地から少し離れているけど、ライダー割引で安かったホテルを前日に予約しておいた。

ここのホテルはレジャー施設やスポーツ施設と併用になっているようで、フロントで宿泊客ならボウリング割引やスポーツセンターの利用が割引になりますよ、と進められたが、興味がなかったので即座に断った。

ホテルに入ったのが17時半。炎天下の中を12時間も走り続けていたのが堪えていたようなので、すぐに風呂に入って疲れを取る。風呂から出たら、お腹が空いてきたのでホテル内のレストランを利用する。考えてみたら昼にたけざきのおにぎりセットとソフトクリームを食べただけだった。

レストランに入りメニューを一読すると、宇和島の郷土料理の「鯛めし」があったので注文する。ボクの知っている鯛めしは蒸した鯛を御飯の中に入れるというものだけど、宇和島の鯛めしは刺身の鯛をだし汁に混ぜて御飯の上に乗せて食べるというもの。同じ県内の鯛めしでも食べ方も全然違うので、これも不思議な感じがする。


味は絶品!値段は1500円。鯛も御飯も多くてとっても良かった。もう一度食べたい

鯛めしを食べたあとは売店で「じゃこ天」(これも有名な愛媛名物)を買って、部屋のなかでボリボリと食べたあと、今日の出来事を簡単にまとめて早めに就寝。しかし今日も暑い中、よく走ったなあ。明日は佐田岬経由で九州に入り、阿蘇にいって北九州に帰る予定だ。

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