SV650で鹿児島ツーリングに行ってきました(北九州~八代~阿久根~いちき串木野~知覧~指宿)

<SV650で行く長距離ツーリング27>

本日のルート




10/2(金)

■ 熊本県八代まで一気に移動
10月に入ってすっかり秋らしい気候になってきた。この時期は1年の中でも一番ツーリングに最適な時期だ。

今回は去年に続いて2泊3日で鹿児島を走ろうと思う。相棒とは早朝5時に待ち合わせして出発するが、北九州の5時はまだ暗い。「秋の日はつるべ落とし」という有名な言葉があるが、ここ最近、日暮れが早く夜明けが遅くなってきた。夜が明けるのは6時過ぎだ。
北九州を抜けて直方バイパスへ。メッシュジャケットでインナーウェアを着ているが若干寒い。外を歩くだけならちょうどいい気候だけど、バイクに乗って風に当たると肌寒い。

北九州と鹿児島は同じ九州とはいえ遠いので、いつものように下道で久留米まで走ってそこから九州自動車道で南下するつもり。
飯塚でガソリン給油とコーヒータイムを取っていると段々と明るくなってきた。明るくなるのは嬉しいが、今日は平日。早く高速に乗らないと久留米で通勤ラッシュに巻き込まれるので先を急ごう。
国道200号から途中、県道に入り大分自動車道の筑後小郡インターチェンジから高速へ。

(国道3号に出ると渋滞に巻き込まれそうなので北九州から南下する場合は筑後小郡インターチェンジに出るのが効率がいい)
鳥栖ジャンクションを経由で南下して熊本へ。7時を過ぎて陽が出てきて少しずつ暖かくなってきた。天気いいねー。平日なのにバイクもちらほらと見掛ける。
北熊本サービスエリアで一旦休憩。普段ボクは朝食を食べないのだが、フードコードが美味しそうだったのでちょっと頼んでみた。
卵かけ御飯ミニうどん付きにした。朝御飯として卵かけ御飯を超えるメニューはないと思う。
北熊本サービスエリアを離れて再び高速へ。陽が上ってきて段々と暑くなってきた。
熊本市を抜けて八代へ。今回は八代から降りて国道3号で鹿児島に向けて南下していこう。
北九州から淡々と走って八代までやってきた。去年は八代からそのまま九州自動車道を南下して鹿児島に向かったが、今回は八代から国道3号で水俣、出水方面に向かってみよう。ちなみに九州新幹線やJR鹿児島本線は水俣方面を走っていて、高速道路との取り合いの点で政治的な匂いも感じるのは気のせいか。(新潟の燕三条、三条燕と少し近い?)

■ 鹿児島県に向けて南下しよう
さて、ここから下道でツーリングを楽しんでいこう。八代市街地を抜けて日奈久温泉の看板が出てきた。日奈久温泉は耳に挟んだことはあるが、八代にあるとは知らなかった。
日奈久温泉を抜けた先の道の駅「たのうら」で一旦休憩。9時半を過ぎてインナーウェアを着ていると汗だく状態。メッシュジャケットで正解だったよ。
道の駅の看板にて。最近、この手の萌え画が多いが、上の看板とのバランスが完全に不釣り合い。
ハチミツで有名な杉養蜂園が出ていた。九州では観光地に出店しているイメージだが、ここにあると違和感を感じる。ハチミツといえば、最近マヌカ蜜に興味があるが、結構高価で未だに購入に踏み切れない。
再び国道3号で南下する。

途中、ブルーシートや土のう袋が多数配置されており、7月の水害の爪痕が伝わってくる。九州は熊本、大分を中心に水害が多いが、近年は雨量が集中的に集まる傾向が強くて、集中豪雨に遭遇すると身の危険を感じる。日本という国は地震、津波、台風、集中豪雨と毎年当たり前のように災害が発生するが、どういう手段で防災すればいいのだろうか。

(身が一番大切だから災害発生時は逃げるのは当然だが、家や道路などインフラを守る手段はないのか、そして破壊された場合の効率的な復旧方法やコストといった点で何が一番なのかはわからない)
国道3号で淡々と南下するが、海は一切見えずに内陸を走る。同じ国道3号でも交通量が多い北九州~福岡間とは雰囲気が違う。前にいるクルマ1つにしても軽トラが多いしね。
南九州自動車道というのも建設されているらしい。よくよく調べてみると、水俣や出水など海側から内陸に入って鹿児島まで繋げる自動車道らしく、新幹線や鹿児島本線と大体似たようなルートを建設していくらしい。
水俣市に入り、横にあるのが新幹線の新水俣駅。端から見ても地方都市の駅とは思えないぐらい駅舎が立派。水俣市は人口が3万人を大きく割り込んでいるうえ、新幹線とほぼ同ルートで在来線も併設している状況で新幹線の効果がどれほどあるのかは疑問。
水俣市街地を抜けた先の信号にて。理容GOTOとあるが、今話題のGOTOキャンペーンみたい。(笑)
10時45分にようやく鹿児島県に入る。気温が高くてメッシュジャケットでちょうどいい感じ。10年前の天草ツーリングでここを走ったはずだが、ほとんど記憶に残っていない。この出水市からフェリーを使って天草に行くことができる。
出水市は鶴(つる)の渡来地として有名。市内に入ると至る所に鶴の看板が。秋から冬にかけて1万羽の鶴が出水で越冬して3月頃からシベリアに戻っていくらしい。
阿久根市に入り、有名なA-Zスーパーセンターが見えてきた。メディアで色々と紹介されているのでこのスーパーは比較的有名だと思うが、過疎地でこのような巨大な24時間ホームセンターを開業して成功を収めているのは異例としかいいようがない。

過去、メディアに紹介されて旅行ついでに隼人店を何度か訪れているが、クルマから仏壇までとにかく何でも売っているので、見て回るだけでも結構楽しめる。(行き場のない老人や若者が集まってくるらしい。コミュニケーションの場としても活用されている)
阿久根市街地を抜けて海が見えてきた!やっぱり海が見えると気持ちいいね。風がサイコー。
ちょうどいい場所に道の駅があったので一旦休憩。11時半になってますます陽射しが強くなってきた。10月とは思えないよ。
道の駅「阿久津」は建物が海側に長屋みたいな感じで連なっている。特段大きな設備はないが・・・、
道の駅から見える海がとても素晴らしい!ずっと先を泳いでいけば上海に行けるらしい。近くに住んでいたら1日中ここに滞在して海を見ていたいぞ。
八代から阿久根まで走ってきた。同じ九州とはいえ、このあたりと北九州の接点はほぼないので非常に遠く感じる。そして南国らしく北九州より2~3℃は気温が高いので、バイクが停止すると暑くて疲労してしまう。

■ さらに南下して薩摩半島へ
道の駅を後にさらに南下していこう。薩摩川内市へ。

昔は川内市という名称だったと思うが、いつの間にか頭に薩摩が付いたようだ。ちなみに川内は「かわうち」ではなく「せんだい」と読む。小林稔侍が出ていた釣りバカ日誌で「せんだいに帰ります」という台詞で「仙台」と勘違いした話があった。

ただ、「せんだい」と言うと普通は仙台なので川内の場合は「鹿児島のせんだい」って言うと思う。
鹿児島県に入って焼酎や薩摩揚げの看板が目立つ。鹿児島といえば焼酎、薩摩揚げ、黒豚、黒糖、温泉、桜島に開聞岳。あとは幕末の英雄という点もある。魅力が多い観光県。
いちき串木野市へ。ツーリングマップルを見てまぐろの館というまぐろ料理専門店にやってきた。
マグロとトロの丼にしてみた。いちき串木野はマグロの遠洋漁業が盛んなところらしくマグロの町らしい。ボクが知っている他にマグロを売りにした所は青森県大間町、神奈川県三浦市(三崎)かな。
さらにどんどん南下していこう。現在の時刻は14時前。今日は指宿に宿泊したいが、このまま枕崎経由で指宿に入るのは少し距離が多く、真っ直ぐ指宿に向かうのも早く着きすぎるので、途中にある知覧に寄って指宿に向かってみよう。
焼酎瓶の看板が目立つ。焼酎は九州全体のイメージもあるが、北九州や福岡でそこまで焼酎ばかり先行しておらず、鹿児島や宮崎など南九州のイメージが強い。実際、焼酎の看板はこの辺りしか見掛けないからね。

調べてみたら焼酎は九州と東北、北海道で他はほとんど飲まれないようだ。
南さつま市に入り加世田市街地へ。ここら辺も昔は加世田市だったと思うが、色んなところが合併して今の市名になったらしい。
加世田市街地を抜けて南九州市へ。北九州と1文字違いの市名で、南九州市が誕生した翌2008年に交流都市を締結したらしい。名前のとおり、九州の北と南ということで北九州からかなり遠いところまで来たという感じだ。
知覧地区に入り、ナビで登録していた武家屋敷に行こうと思ったが、途中で特攻平和会館の案内板が出てきたので、相棒と相談して特攻平和会館のほうへ行くことにする。現在時刻は15時。この手の施設は17時には閉館すると思うのでね。順番が大切。
知覧特攻平和会館にやってきた。
阿久根から知覧まで。北九州からずっと南下してきた。九州は全体的に色んな物が濃い土地柄ではあるが、鹿児島は特に濃く感じる(笑)

■ 特攻平和会館と武家屋敷
特攻隊のことを知らない人はいないと思うが、飛行機に爆弾を積んでそのまま敵に体当たりする攻撃部隊のこと。当然、特攻隊員はそのまま帰らぬ人となる。

特攻隊員は10代後半から20代前半の若者が多かったという。いつの時代も若者を犠牲にする国家に未来はなく、これは今の日本も同じ。未だに老害が権限を握っている様は昔から進歩ゼロといえる。政治も会社も定年を引き下げて若手中心にしないと永遠に進歩しないだろう。
特攻平和会館の中にある零戦。ボクはあまり飛行機のことに詳しくはないが、零戦は軽量という点で高い技術を誇っていたようだが、防御力という点で弱点も多く、パワーがあるアメリカ式戦闘機には歯が立たなかった印象が強い。
平和の折り鶴。昭和の戦争時代に生まれていたらボクもどうなっていただろうか。今年で45歳となるが、未だに日本で戦争がないことは国に感謝しなければならないだろう。
館内は至る所で動画配信もされている。知覧は特攻隊の出撃基地であったが、今はその基地がなくなり跡地には茶畑が広がっているという。このような基地が二度とできないことを祈りたい。
さて、気を取り直して今度は武家屋敷に行ってみよう。特攻平和会館から3キロほど先にある。バイク駐車は50円。
武家屋敷というので期待してきたが、あまり屋敷が見えるわけでもなく普通の田舎の細道のように感じる。
途中、茶所があったので休憩。知覧茶が飲めるらしいので楽しみ。
ボクは羊羹セットで相棒はあくまきセット。知覧といえばやっぱりお茶。お茶の生産は静岡県と鹿児島県が3位以下を大きく引き離しており、2020年は鹿児島県が初めて1位になる可能性があるとのこと。1位どうこうはとにかく知覧茶はやはり美味しく、羊羹などの和菓子と本当によく合う。
さて、時間がおしてきたので指宿に向かおう。県道232号で指宿方面へ。かなりの山道だが、片側1車線なので相当走りやすい。
そして指宿スカイライン頴娃(えい)料金所に合流する。鹿児島方面は有料だが、指宿方面は無料。
ぐんぐんと山を登る。素晴らしい道路と素晴らしい景色。誰もいなくて道路を独占している感じ。バイクで走ると最高な気分になる。
先に見えるのは開聞岳か。開聞岳が見えると南の端まで来た感じがする。
指宿スカイラインで一気に指宿までやってきた。
程なくして今日の宿泊先の休暇村指宿に到着。今日はよく走ったよ。
知覧から指宿まで。道路がよくて交通量も少ないのであっという間に指宿まで来ることができた。
■ 砂風呂に入ってみよう
さっそくチェックインの手続きをする。

今回、休暇村指宿を選んだのは砂風呂に入りたかったため。(ここは自前で砂風呂施設を持っているのだ) 外に食べに行くのも面倒だったので1泊2食付き(砂風呂付き)プランにした。平日なので1人1部屋で料金も格安。
ただでさえ安価なプランにGOTOキャンペーンで35%引きで1人8,580円(朝夕食事込み、砂風呂込み)という破格値なのに土産で使えるクーポン2,000円も付いてくるらしい。税金から支払われるのだが、日本経済大丈夫か?(笑)
砂風呂に行ってみよう。砂風呂の入り方の説明を聞いた後に施設内の砂風呂癒砂(ゆさ)へ。ここはカメラ持ち込みOKらしい。係員に案内されて砂風呂の準備までしばし待つことに。
砂風呂ってすぐに入れると思ったんだけど、そうではなくてこのようにお湯で浸してそのあとはお湯を抜いて砂を乾かしてそこに入るらしい。時間が経つと・・・
お湯が抜けて段々と砂が乾いてきた。
砂が完全に乾ききったあとは係員が1人1人の為に穴を掘っていく。これは相当の重労働だろう。
そして相棒と埋められた(笑) 砂風呂は人生で初体験だけど砂が思った以上に重くてびっくり。でも抜けれないわけではなく、ちょっと熱めの温度がちょうど良くてこのまま眠ってしまいそうになる。あまり長時間埋もれていると低温やけどをしてしまうらしいので目安は10分~15分らしい。相棒は砂風呂は興味がないと言っていたが、出た後は砂風呂は最高とのたうち回ったぐらい楽しい風呂だった。
砂風呂を堪能して温泉で砂を洗い流したあとはハーフバイキングの夕食を堪能。この黒豚が素晴らしく美味しくて病みつきになってしまった。鹿児島の黒豚、恐るべし。

今日は北九州から鹿児島の指宿までよく走った。美味しいものがたくさん食べられて大満足。夜はよく眠れそうだ。明日は開聞岳を中心に回って、そのあとは枕崎から野間岬方面を走ってみたいと思う。

今日の走行距離:426km

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