SV650で鹿児島ツーリングに行ってきました(姶良~吉松~真幸~(一気に)~北九州)

<SV650で行く長距離ツーリング27>

本日のルート




10/4(日)

■ 肥薩線を巡ってみよう
6時30分に目が覚める。空を見ると今日も雲1つない快晴でまさに秋晴れといったところ。この時期の土日の快晴は非常に貴重だ。
昨日と同じく今日も朝食込み。朝食は一部バイキング形式で小鉢を取るスタイル。朝はやっぱり卵かけ御飯!
アンティーク風の電話。ただしよく見ると下にプッシュボタンが。不便ではあるがプッシュボタンはどこか見えないところに隠して欲しかった。昔は受話器を取って交換手に繋ぎたい先の電話番号を伝えてから電話を掛けていたらしい。

余談だが、情報通信という分野はこの100年で当時からまったく想像も付かないぐらいの進化を遂げている。今やYouTubeで動画配信は当たり前の時代だからねえ。世界中、どこにいてもすぐに会話できるし。
昨日と同じように朝食後にのんびりと出発。この後どこに行くかだが、肥薩線にある真幸駅に行ってみようと思う。地図を見ると道路からのアクセスはいいらしい。
県道56号で北上中、霧島温泉への分岐点が出てきた。いつもは霧島温泉方面へ向かうけど、昨年も行ったので今回はパス。
空を見ると雲が結構出ているね。天気予報では北部九州は曇り一時雨、南部九州は晴れ一時曇り。昨日や一昨日と比べると天気は若干下がり気味だけど南部九州はいいので運が良かった。
国道268号へ。左折すると伊佐方面らしいが、伊佐は住友金属鉱山が開発している鉱山がある場所と記憶する。日本で商業的に採掘している鉱山は伊佐だけらしい。今回は右折して人吉方面へ。
途中、吉松駅の案内があったので少し立ち寄ってみることにした。

■ 吉松駅で・・・
吉松駅は肥薩線と吉都線(吉松~都城)の分岐駅。

肥薩線の歴史は古く、戦前はは南九州の大動脈であったが、海岸沿いの出水や川内のほうが地形的な制約が少なく、そちらに線路が通ると次第に主力は移行。それでも2000年まで特急列車が走っていたらしいが、利用者減の加速は止まらず、今は完全な観光路線となっている。
線路の修繕工事の為の列車運休の知らせ。第4水曜日の日中時間帯らしいが日中に修繕できるぐらい普段の利用者は少ないということ。主力路線だと深夜、最終電車が終わってからでないと修繕できないからね。
待合室というか休憩室、寝袋があればここで泊まることもできると思うが、夜間は駅は開いているのだろうか?(普通、有人駅は終電が終わると閉めるよね)

よく、秘境駅巡りで駅から終電が出て翌日の始発が来るまで駅で寝るという企画を見るが、そこまで冒険する勇気はない(笑) あれはあれで楽しそうではあるが。(人生の中で非日常を楽しむというのは貴重な事と言える。だからボクも色んなところにツーリングしているのだけど)
吉松駅の横に蒸気機関車が展示されている。蒸気機関車を名物にした路線は未だに日本全国で見掛けるが、九州はこの路線のみだったと記憶する。
展示されている機関車は昭和12年に製造されて昭和50年に現役を引退したらしい。ボクが生まれたのはその昭和50年なので、現役引退してから既に45年も経過しているということか。
機関車の中に入ることが出来たので中へ。色んな計器がたくさんあってよくわからない。運転するのも大変そうだ。

実は最近、仕事で機関車内部に乗ることが多いのだが、ボクが乗っている機関車とはまるで様子が違う。こちらは蒸気機関車なので仕組みが違うのは当たり前だけど、当時の設計は相当苦労したと思う。

(鉄道の目的は大量の人とモノを安全かつ快適、早く運ぶことなので手段は何でもよくて、少しでも手間が少なくて効率的なほうがいい。その観点からエネルギー面でも蒸気、ディーゼル、電気へとシフトしてきたが、そのうちにさらに仕組みそのものが変わる技術が出てくるのだろうね)
車輪の前に何か遮っているものがあるが、最初、相棒とブレーキパッド?と話していたが、石除けという話で落ち着いた。(違うかな?)今の電車にもあるのかは知らない。
中央部は車輪も巨大。機関車で急ブレーキをすると車輪と線路の摩耗を早めてコスト的なダメージが大きくなると聞いたことがある。物を用意するのもコストがかかるが、それを整備する費用も辛いと思う。

■ 真幸(まさき)駅へ
続いて同じ肥薩線の真幸駅に行ってみよう。吉松駅から1駅だが、道路で行くと若干距離がある。国道447号に入ると真幸駅の看板が出てきた。既に観光名所になっているようだ。
程なくして真幸駅に到着。無人駅だと思うがクルマが停まっているし人気はある様子。
真幸駅にて。外観からして既に観光名物的な様子。猫がのんびりと椅子に寝転がっている姿がいいね。2007年にJR九州スタンプラリーの旅で観光列車に乗って真幸駅に来たことがあるが、バイクで再びここに来るとは当時夢にも思わなかったよ。
中は普通に営業されている様子で駅員ならぬ従業員の方が数名。営業というのは土産店のこと。完全に観光駅だ。
そもそも、八代駅から吉松駅の間は7月の水害の影響で終日運休になっているらしい。一応、JR九州は復旧させる意向を示しているが、復旧には1年以上かかるらしく、利用者がほとんどいない状況でただでさえ課題だらけの区間なのに、本当に復旧するのだろうか。
ホーム側。真幸駅はスイッチバック構造。スイッチバックとは前後で運転を切り変えてZ型に上り下りする仕組みのこと。列車は重量があって急な坂を上ることができないのでZ型で緩やかに進めることで急な坂に対応することができる。当然だが、幹線となる線路では採用できない。今や貴重な構造。
昔、ここで写真を撮った記憶があるよ。真幸駅にまつわる話は色々あるけど、真の幸せに繋がる駅ということで昔から有名なところ。よく見ると鹿児島県ではなく宮崎県えびの市らしい。(鹿児島ツーリングから若干外れたが)
幸せの鐘。これも記憶にあるぞ。ちょっと幸せの方は1回、もっと幸せを願う方は2回、いっぱい幸せな方は3回鳴らしてくださいと書いてある。ボクが何回鳴らしたかは内緒だが、相棒は1回も鳴らしていないので幸せではないらしい(笑)
こうやってみると色んな歴史が詰まりに詰まっている駅という感じで、廃線だけは何とか避けて欲しいところだ。
さて、北九州に戻ろう。真幸からえびの経由で人吉まで出て、人吉インターチェンジから高速道路へ。
人吉から北九州まで約250キロだが、途中休憩を挟んで一気に北九州まで。今回のツーリングはこれでおしまい。最後は総評にて。
姶良から人吉まで。

<総評>
今回は2泊3日で鹿児島県の薩摩半島を中心に走りましたが、天気も良くて本当に楽しいツーリングでした。本土最南端の佐多岬がある大隅半島とはまったく様子が異なり、観光という点では薩摩半島のほうが圧倒的に多い。知覧、指宿、開聞岳、枕崎など、旅行で来ても十分楽しめると思います。もちろんバイクで走るのも最適で指宿スカイラインをはじめ、南さつま海道と呼ばれる国道226号や海岸線の国道270号や国道3号など、走るところも沢山あります。九州以外から鹿児島に来るのは遠いと思いますが、魅力ある県ですので是非おススメしたいです。
今回購入した土産品。これだけ買っても意外に嵩張らず、もう少し買っても良かったかもね。

今日の走行距離:340km
今回の総走行距離:961km

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