SV650で大分・熊本ツーリングに行ってきました(北九州~玖珠~九酔渓~九重"夢"大吊橋~大観峰~草千里~岡城跡~原尻の滝~津久見)

<SV650で行く長距離ツーリング30>

予定ルート


ルートはあまり考えずに適当に南下していこう。


10/30(土)

■ 北九州を出発
今年も既に10月が終わって残りは2か月。実は昨日は振替休日で事前にバイクの封印を解いてみたが、エンジンの掛かりが若干悪かったので昨日のうちに宗像まで軽く走って今日に備えてみた。バイクもクルマも機械物なので定期的に乗ってやらないと調子が悪くなってしまうが、8月、9月はバイクで走る気にはなれず、それが悩みの種。(タイヤも寿命を早めてしまう) 本来、陽が長い夏はツーリングには最適なはずなんだけどね。逆に冬は天気が良ければ結構走れるから、今年は冬でも積極的にツーリングに出ようと思う。

(話は変わるが、昨日、道の駅むなかたでこのページを見てくださっているファンの方に声を掛けられてびっくりした。このページは自身のツーリングの記録を見返すのと、ツーリングの楽しさを啓蒙するページなので、ここを見て旅の楽しさとバイクの楽しさを少しでも感じてもらえれば・・・)
相棒とは6時過ぎに家で合流して国道3号へ。今回は阿蘇を走って、そのあとは熊本市方面に出ようと思う。
6時半が過ぎて少しずつ明るくなってきた。天気が良くて気温も丁度良い。一昨日に急いで春秋用のジャケットを引っ張り出したが、寒さもそれほど感じない。

ただ、久々に春秋ジャケットを着ると去年よりさらに太ったことがわかる。1月に母が永眠した際に軽自動車を引き取って通勤もバイクから軽自動車に変えたので、バイクのジャケットを着る機会も極端に減った。
北九州市内を通過して行橋バイパスへ。戸畑から下道だとここまで来るのに時間が掛かるが、ここから中津までは比較的空いていることが多い。
椎田道路から県道58号へ。このまま真っ直ぐ行くと東九州自動車道(みやこ豊津IC)に入ってしまうので無料で走る場合はここで左折が必要。みやこ豊津ICから椎田南ICまでは昔は椎田バイパスと呼ばれた有料道路だった。県道58号を走らずに手前の国道10号を走ってもいいが、国道10号は築城(ついき)や築城(ちくじょう)の市街地を走るので県道58号を走るほうが渋滞が少ない。

去年まで実家の愛媛にバイクで帰ることも多くて、この道を通って佐賀関から三崎行きのフェリーによく乗ったが、今年は母が永眠したのとコロナ関連の外出自粛のせいで、すっかり通らなくなった。
まだ走り始めて1時間半も経っていないので休憩するには少し早いが身体が冷えてきたのでセブンイレブンでコーヒータイムにしよう。久々にバイクに乗ると楽しいが緊張と寒さで疲れも早い気がする。相棒とのロングツーリングも1年振りだしね。
冷えた身体を温めるのに一番強力なのがコンビニコーヒー。ボクがバイクツーリングを始めた2009年はまだコンビニコーヒーがなかった。当時は代わりとして缶コーヒーを飲んでいたが、コーヒーが温い上にそのマズさ故にとても楽しんで休憩できるものではなかった。

いつからコンビニコーヒーが出てきたのか記憶が定かではないが、クルマで走ってコンビニコーヒーを飲んでも有難みはあまりない。コンビニコーヒーはバイクツーリングでこそ、その威力を発揮する。(バイクは季節や天候を身体で感じるのでこういった何気ない癒やしが大きな幸せになるわけで・・・)

そして五感で走るバイクは走る楽しさもクルマとは比較にならないのでツーリングという趣味が成立する。クルマで1人だとどうしても目的地までの移動手段になってしまうからね。(楽である事と楽しい事は別物ということ)

■ 深耶馬渓(しんやばけい)を越えて玖珠(くす)へ
さて、コーヒータイムのあとは恒例通り中津から深耶馬渓経由で玖珠に出よう。そこから先は適当に・・・。

上毛(こうげ)町に入って県道16号で本耶馬渓方面へ。すぐ横は大分県だが、ここはまだ福岡県。うーん、少しずつ陽が上ってきて気持ちいいね。
山国川を越えて大分県に入ったが、雲が若干多くなってきた。陽が出ないと急に気温が下がるので何とか空は快復して欲しい。
中津日田道路(本耶馬渓IC)で深耶馬渓方面に向かう。この自動車道路は最終的に国道10号と繋がって中津と日田を繋げる予定らしいが、すべて開通するのは一体いつになるのだろうか。

日本全国をツーリングする度に過疎地の高規格道路を見掛けるが、過疎地同士にこういった道路が必要なのかは何とも言えず・・・。地域によっては必要なのかも知れないし不要なのかも知れない。ただ、人口減の中、既存の道路自体の維持も大変なはずで、あと何十年かしたらロボットが四六時中、道路をメンテナンスしている時代が来るだろう。いや、そもそも空飛ぶ自動車が普通になって道路が不要になる可能性もある。
耶馬渓山移ICで下車して深耶馬渓方面に向かう。前は耶馬渓山移ICが終点だったが、いつの間にかその先まで開通したらしい。
程なくして深耶馬渓へ。深耶馬渓は日本三大紅葉名所と
言われるぐらい紅葉が有名だが、この時期はまだ全体的に緑が目立ち、紅葉には少し早いようだ。紅葉時期まであと2週間は掛かる感じだろうか。
深い山を越えて玖珠へ。そば饅頭で有名な「河野新栄堂」はまだ空いていない(今日は休み?)ようだ。ここのそば饅頭は素朴な味で、立ち寄った際は1個だけ買って腹ごしらえをすることが多い。

1個だけというのがミソで2個以上だと有難みが薄くなる。2個以上買うときは10個買って土産とする事が多い。
道の駅「童話の里くす」で休憩。時間はちょうど9時。戸畑を出発して2時間半だが、ここが北九州と阿蘇の中間点ぐらい。(ちょっと阿蘇寄りかな)
北九州から玖珠(くす)まで。ボクが阿蘇に出る場合、国道10号~国道212号~深耶馬渓で玖珠を経由するルートが多い
 
■ 玖珠から九酔渓へ
駐車場に停まっていた「山」のナンバープレート。隣が山口ナンバーだから山は山口ということがわかるが、山梨や山形にあると勘違いしそうだ。

(調べてみるとかなり昔は一文字表記があったようだ。ある意味、貴重なナンバープレートだ)
さっきコーヒーを飲んだところだが、また身体が冷えてきたので「はちみつゆず(ホット)」を注文する。このはちみつゆずは結構、甘味が効いていてベター。
北海道にもあった南が上になる案内地図。昭和脳のボクはどうしてもこれが慣れない。地図の上は北という意識が刷り込まれているからね。(見辛くないですかね?)
こいやきって何だ?と思ったら、たい焼きならぬ、鯉(こい)という事か。鯉は食べれる印象がないが「鯉こく」という料理はあったと記憶。(それでも鯉を食べる気はしない)
名物の桃太郎の前で写真を撮っておこう。3年前に母と娘がここで写真を撮ったのをよく覚えている。あの時は母は普通に元気でまさかあの時が母の最期の旅行になるとは夢にも思わなかった。やはり元気な時にたくさん遊んでいくことは大切なことだと痛感する。
2018年12月当時の写真。母が新居浜(愛媛県)から北九州に出て来た翌日だったかな。(保育園の年長のお遊戯会を見に来た翌日に黒川温泉に旅行に来た際に立ち寄った) 母は娘だけには優しくていつも娘の味方だったが、母が亡くなった今、残念だけど娘も大きくなるに連れて母の事を少しずつ忘れていくのだろう・・・。
この後は九酔渓(きゅうすいけい)に出てみよう。玖珠から九酔渓は長い間、通行止めだったが、ようやく通行止めが解除されたようなのでね。
県道40号で九重方面へ。
片側通行が続く。台風で崖崩れが発生したり、路肩が崩壊したりと、この道路はいつも通行止めだった。
先に進むほど破損の爪痕が激しくなる。かろうじて道路を通しているといった感じ。こういったのを見ると普段何気に使っている道路だが、実はとても大切なインフラであることがよく理解できる。
そのうちに耶馬渓みたいな雰囲気になってきた。若干だが紅葉が出ている。
そして九酔渓名物の急な上り坂。これだけ急な上り坂はあまり記憶にない。クルマだと相当辛いが、バイクだと逆に楽しい。ただし晴れの日に限る。
九酔渓の展望所に到着。
展望台から山を見ると若干紅葉が出てきているのがわかる。ただ、まだ1~2週間ぐらい時期が早いかな。
九酔渓にある休憩所、桂茶屋。ここは店員が○○ポン!とか、○○ダポ!といった言葉を語尾に付ける若干意味不明な店だが、今日も相変わらずそのような感じで喋っているようだ。

(一応、狸が人間に化けていると想定しているらしい)
狸がだんごを焼いている。狸だからかマスクがないのが若干気になるが。
その狸が焼いた「だんご」だが、味はベター。まあ、こういう山の中で食べる物は大概美味しく感じるが、それは人間が持つ性分なのかも知れない。
今度は九酔渓からその少し先にある九重”夢”大吊橋に行ってみよう。
程なくして九重”夢”大吊橋へ。ここに来たのは約6年振りだ。
玖珠から九重まで。大分県も熊本県と並ぶ観光王国でいくらでも観光できるところがあるのが特徴。

■ 九重”夢”吊橋から大観峰まで
日本一周中の看板。学生さんだろうか?こういった旅が出来るのは羨ましいよね。ボクも時間が自由な学生のときにこういった旅行をしておけばよかったとしみじみ思う。社会人になると金銭的余裕は出てくるが時間的余裕は少ないからね。新潟発らしいが来年こそ2回目の東北ツーリングを実施せねば!(去年、今年とゴールデンウィークに東北に行く予定だったが緊急事態宣言で走れなかった)
九重町の観光案内。九重町だけでこれだけ温泉があるのか・・・(笑) すべてを回るのは定年後かな。
大吊橋を渡るために入場券を購入。500円だったがこんなに安かったっけ?入場券を買うと15周年ということでクリアファイルを貰ったが、後々調べてみると今日(10/30)が15周年だったらしい。(となると結構貴重なクリアファイルだ)
九重”夢”大吊橋にて。ここは歩行者専用の吊橋でとても有名な橋。何が有名かというとこの橋は景観の為だけに造られた歩行橋ということ。普通、橋って端と端を結ぶから橋の意味があるわけだが、ここはその役割は一切なし。それでも2006年10月30日に開通して既に1000万人以上の訪問者があるらしいから、いかに先見の明があったかがよくわかる。
子供が元気いっぱいに橋の上を走っているが、怖くないのかな(笑) 怖い物知らずが子供の特権だからね。おじさんぐらいになると先に落ちないか冷や冷やするよ。
総工費は19億2200万円。橋の高さは173メートル。長さ390メートル。福岡ドームやピラミッドより高いらしい。
橋の上から見る北の景色。絶景かな絶景かな。秋空という感じで素晴らしいね。
橋の上から見る南の景色。滝があるがこれだけ遠い場所から見ると滝の流れもゆっくりに見える。
橋を渡ってきた全貌が見える展望所。よくこんな意味のない橋を立派に建てたよね(笑) 6年前に来たときは狭くて高い橋が怖かった気がしたが、今回は怖さを感じなかった。それだけ歳を取って感性が薄くなってきたのか、それとも2回目だからなのかはわからない。相棒は開通当初に渡ったことがあるらしいが、当時はまともに進めないほど人が多くて、途中で歩けなくなった人もいたらしい。
さて、次はやまなみハイウェイに入って大観峰を目指そう。九重”夢”大吊橋を出て飯田(はんだ)高原方面へ。
飯田高原へ。また若干雲が多いのが気になる。(一昨年年末のツーリングはあまりに寒くてそこの飯田高原ドライブインで暖を取っていた)
とはいえ、雲が薄いので陽は出ていて気温がちょうどいい。
やまなみハイウェイの顔、長者原の標識前はバイクとクルマが列を成している。ここから見る久住連山は絶景で春夏秋冬といずれを走っても素晴らしいが、冬の快晴の景色も本当に素晴らしいからね。九州の自慢の一つが冬のツーリングも楽しいこと。
九重星生(ほっしょう)ホテルを通過。ここの温泉に一度入ってみたいと思うが、なかなか機会がない。会社の先輩曰く、真冬の寒い中にここの広い温泉に入るのがサイコーとのこと。
牧ノ戸峠に近づくに連れて脇に停車しているクルマが目立ち始める。どうやら九重山への山登りが目当てのようだ。
牧ノ戸峠の駐車場にも入りきれないようで周辺はクルマだらけ。紅葉が終わるとクルマなんてほとんどいないんだけどね。

日本百名山という有名な一覧表があるが、その90%は東日本で西日本に百名山は少ない。西日本に2000メートル以上の山がないから必然的にそうなってしまうが、九州も九重や阿蘇、霧島や開聞岳といった山があって、皆、違う顔を持っているので非常に魅力的だと思う。
瀬の本まで降りてきた。瀬の本レストハウスが右手に見えるが、大観峰なのでそのまま真っ直ぐ進む。ここから右折すれば黒川温泉、左折すれば竹田方面。
阿蘇に近づくに連れて段々と景色がさらに開けてくる。日本で一番景観がいい場所で一番バイクが似合う場所。うーん、本当に気持ちいい。
やまなみハイウェイからミルクロードに入って大観峰に到着。ここはボクも毎年最低1回は来る九州のライダーの聖地だ。

■ 大観峰からどこに行こうか・・・
今日はいつもよりモヤが少ない気がする。向こうに見えるのが阿蘇山。10月20日に噴火したばかりだが、どこまで行けるのかね。
巨大噴火によってできた、阿蘇カルデラ。27万年前や9万年という気が遠くなる昔に大噴火して出来たらしいが、地球の長い長い歴史で見るとたかだか数十万年前の出来事だ。

当時は北海道東部にも15cmもの火山灰があったと書いているが、北海道東部でその火山灰だから他は当然それ以上。阿蘇山が大噴火したら間違いなく日本はほぼ壊滅。南海トラフの比ではないだろうし、コロナ騒ぎが可愛く見えてくる。実は日本滅亡に一番近いのは戦争でも地震でもなく阿蘇山噴火という説がある。(その説はボクが唱えた(笑))
大観峰に来ると大概猿まわしをやっている。阿蘇には猿まわし劇場があった気がするが、他にも道の駅「あそ望の郷くぎの」でも猿まわしをやっていて、猿を目にすることが多い。
昼御飯前なのについ頼んでしまったソフトクリーム。こうやってつまみ食いをするから太るんだよな(笑) ツーリングに付き物なのがコンビニコーヒーとソフトクリーム。北海道ツーリングでは1日1回は必ず食べていたが、この卑しさだと真冬にツーリングしても食べちゃうかもね。
何気に見たタバコの自動販売機。ひえー、タバコって今は600円もするのか・・・。子供の頃(35年前)は200円ぐらいじゃなかったっけ?

今は飲食店も基本分煙になったし、ホテルも禁煙室が先に無くなるからね。価格上昇に比例して喫煙者が減っている理由がよくわかる。(ボクみたいな禁煙者はタバコがなくなったほうが助かるが)
さて、展望台に行ってみよう。売店から展望台まで歩いて約7~8分。
やっぱり雲が多いかな。ザ・カルデラという地形で窪んでいるのがよくわかる。
大観峰展望台にて。大観峰には数えきれないほど来ているが、その雄大な景色はいつ来ても飽きない。嫁と付き合っていた若かりし頃はもちろん、会社仲間と大勢のツーリングでも来たし、ソロツーリングを始めてからも頻繁に来ているが、一番印象に残っているのは母と嫁と一緒に来たこと。母の還暦祝いで鹿児島霧島からの帰りに立ち寄ったが、ちょうど10年近く前で娘がまだ嫁のお腹にいた頃(妊娠初期)だった。そして10年経った今は娘が9歳になって母は今年亡くなってしまったが、振り返る度に時が経つのが本当に早いと感じるよ。
大観峰を後にして昼御飯を食べに行こう。若干(かなり?)
雲が多くなっているのが気になる。
内牧方面に向かって下りカーブが続く。この辺りもクルマで走るとハンドルを回すのが面倒だけど、バイクだと適度なカーブが楽しい。
いつもは阿蘇駅方面に向かうけど今回は内牧市街地へ。
内牧市街地へ。ここに来た目的は・・・
ここ、「いまきん食堂」に来たかったから。

しかし既に13時半前にも関わらず、あれだけの人が並んでいるのは予想外。三密防止を完全に無視した状態だし、ツーリングに来て並ぶ時間はもったいないし・・・
ということで、その向かいの店に入ることにした。こちらは並ばずに直ぐに入れそうだ。
中に入ると直ぐに席に通される。いまきん食堂ではあか牛丼を食べたかったので、同じくあか牛ステーキ丼を注文。
「めしのやまいち」のあか牛ステーキ丼。食べてみると・・・美味い!これは美味しい。あか牛をこんなにガッツリ食べたのは初めてかも。阿蘇は名物料理も多くて蕎麦を始め、味噌田楽や馬刺し、山女魚など美味しい物が多いが、やっぱあか牛かな。(笑) ちなみに阿蘇を走っていると頻繁にあか牛が放牧されているのを見掛けるが、あか牛を見るたびにこのステーキ丼が頭にチラつきそうだ。
さて、食事の後に阿蘇山を少し登ってみよう。10月20日に小噴火したが草千里まで行くことができるらしい。
県道111号で草千里へ登る。景色は開けているが、空は相当イマイチ。そして暗くなると気温も下がるのよね。
草千里展望所にて。そこの下の草千里駐車場で通行止めとなっていて火口までは近づけないようだ。火口から煙が出ているのが見て取れるが、現在の阿蘇山は噴火警戒レベル3で入山規制中。この草千里は夏だと辺り一面が緑色、今の時期は黄金色で日本でも屈指の景観を誇るが、実はおススメは冬。雪が積もった時期に来ると今度は銀世界になり、言葉では言い表せないぐらい素晴らしい景観になる。
九重から草千里まで。さて、相棒と相談してこの後のルートを検討する。当初は熊本市方面に向かって熊本城や水前寺公園に行きたかったが天気は東から崩れているらしく、既に熊本市は雨らしい。ということで、急遽、ここから方向転換して大分方面に向かうことにしよう。

■ 竹田市と豊後大野市へ・・・
さて、そうと決まれば早めに大分方面に向かおう。阿蘇山を下っていく。
阿蘇市街地を抜ける。時間は15時を過ぎたところ。この時期は陽が落ちるのが早くなっているので、観光できる残り時間はあと2時間ぐらい。
国道57号で阿蘇から大分方面へ。このルートを走るのは10年振りぐらい。
大分県竹田市に入る。竹田市といっても市街地までまだ15キロ以上距離がある。(北海道の市町村と比べると規模は小さいが・・・)
そしてやって来たのは岡城跡。昔から一度てみたかったのだが、今日来ることになるとは思わなかった。
入場料(300円)を払って先に進む。竹田市の案内地図を見ると岡城跡以外にも見所は他にもありそうだ。滝廉太郎記念館とか竹田温泉とか。竹田の温泉といえばラムネ温泉の印象だが、一度入ってみたいね。
途中にある土産店。雰囲気がザ・昭和という感じのレトロな土産店で竹細工専門店のようだ。かなり手が込んでいると見えるが、ボクは昔からすごく不器用で工作が大の苦手。なのでバイクの整備やパソコン組み立てでも大雑把な事ぐらいは出来るが、細かい精度が必要な作業は手を出さないようにしている。

反対に嫁はお義父さんが大工だけあって手先が器用。娘のおもちゃをよく作っているし、今日もハロウィンの衣装を作るらしい。
(人間、適性というのがあり、適性のないことをして苦しいなら無理する必要はない。これは仕事でも同じ。人より明らかに成果が出ないのであれば、その仕事に適性がないということであり、別の仕事をしたほうがいい。世の中、仕事など腐るほどあり、適性のない仕事でストレスを溜め続けるほうが辛いからね)
荒城の月。滝廉太郎の作曲として非常に有名な曲。1901年に発表された当時、初めて西洋音楽を取り込んだ歴史的なものだったらしい。この曲の意味を知っているだろうか?

過去に栄華を極めていた城も時を経た今は荒れ果てた状態になっている。しかし空から見る月の姿は今も昔も変わりはない・・・という、栄枯盛衰の悲哀を歌ったもの。その悲哀さをこの曲は見事に表現していて傑作であると言える。
岡城跡にて。明治維新後に廃城となり、その城跡だけ今も残り続けていている場所だが、春になると桜が満開になって素晴らしい景色になるらしい。この城が有名なのは荒城の月があるから。
さっそく登ってみるが、ツーリングも終盤に来てこの上り坂は体力がないおじさん達にはとても辛い。(相棒は太っているけど相棒のほうが体力がある)
岡城跡、かなり広いね。一周の所要時間は1時間半もかかるらしい。早朝の散歩には最適だけど時間がないので本丸跡を狙い撃ちで進むことにしよう。
上に登ってきたが真下は崖。安全柵もないので端に行くと下に落ちそうだ。
石垣だけが残っていて、城跡という雰囲気が漂う。こんな高い場所にこれだけの規模の城を作るのに、どれだけの時間と費用と人力が必要だったのか想像もつかない。
本丸跡まで来た。綺麗に整備されているのでここでキャンプをすると相当楽しそうだ(笑)
滝廉太郎像にて。荒城の月で有名な滝廉太郎だが、肺結核を発病し若干23歳でこの世を去る。これほどの曲を作る人だったのでもう少し永く生きることができればさらなる名曲が産まれたかも知れないし、そのままこの曲だけで終わったのかも知れないが、23歳で世を去るのはあまりに悲しい。今度、機会があれば滝廉太郎記念館に行ってみよう。
さて、16時半が過ぎたので今日の最後の目的地に急ごう!
岡城跡から8キロほどで今日最後の目的地、原尻の滝へ。道の駅「原尻の滝」が併設されているのでそこにバイクを停車する。
岡城跡と近いが、こちらの原尻の滝は豊後大野市になるらしい。
道の駅から歩いてすぐの原尻の滝にて。ここは平野に突如現れる滝として有名で東洋のナイアガラと云われているらしい。
平野の中にあるので高低差は少ないが、目の前まで近づけるので結構な迫力がある。シャッター速度を上げるのを忘れたので若干ピンボケ気味。(GoProだと問題なし)
この滝は日本の滝百選らしいが、ボクが知っている(行ったことがある)滝は北海道のオシンコシンの滝と茨城の袋田の滝ぐらい。なのでボクが日本三大滝として「オシンコシンの滝」、「袋田の滝」、「原尻の滝」の3つを認定しようと思う。
吊橋があったので渡ってみるが結構揺れが凄い。これはボクより太っている相棒が渡っているせいだろう。
さて、これで今日の観光は終了。どこか近くでホテルを探そう。この辺りで空いているホテルを検索すると、基本的にAZ(旧亀の井)ホテルばかり。(宿泊料が高いのは除く) AZホテルも数件あるが一番近いのは20キロ先の大分三重店だが、明日は臼杵と国東半島を走りたいので少し足を延ばして津久見まで行くことにしよう。

■ 津久見市へ
津久見市のAZホテルにナビをセットすると56キロ。思った以上に遠い。(津久見は大分県の海側にあるのでここからだと遠くて当たり前) とはいえ1時間程走れば到着するだろう。
このまま国道502号で豊後大野市街地方面に進んでもいいが、国道57号に出たほうが早そうなので左折して国道57号を目指す。
国道57号に出てきたが、無料の自動車専用道路があるみたいなのでこれで一気に東に向かおう。
ちょうど18時になったが、ほぼ真っ暗。真夏の北海道ツーリングと比べると陽の落ちる時間が早いことに驚くよ。
自動車専用道路を降りて山中を走る。まだ18時20分だが辺りは完全に真っ暗。ナビがなければどこを走っているのかわからないぐらい。相棒と適当な会話でやり過ごすが、相棒がいないと結構寂しいと思う。
山を降りて急に明るくなってきた。臼杵市街地に入ったようだ。うーん、大都会(笑)
そして臼杵市から津久見市に入って今日の宿泊先、ホテルAZ津久見店に到着。久々に長距離を走ったから疲れたよ。
ホテルでチェックインして部屋に入る。よく走ったからお腹が空いた。さて、すぐに御飯を食べに行こう。
どこか食べる場所を・・・ということでホテルのフロントで貰った飲食店リストを元に相棒と相談して数店回ったが、予約でいっぱい、満席でいつになるかわからない、本日休業日など、なかなか店が見つからない。

せっかく津久見まで来たから魚が食べたいが・・・。
ようやく一つ空いている寿司店があったのでそこに入ってみる。「新美賀久寿し」というところ。良かったよ、最悪、ホテル横の唐揚げ店(持ち帰り)になるかもと思っていたので。
中に入ると客は一組だけであまり流行っていそうにないが・・・失敗したかな、と思いつつ寿司をいくつか注文。
新美賀久寿しの寿司が出てきた。2つも頼んだのは食意地が張っているから。右の寿司定食(吸い物付き)を頼んだが、寿司定食だけだと若干物足りそうにないので、左の上にぎりも頼んでみた。恐る恐る食べてみると味は・・・美味い!あか牛より美味い。どれも味は大満足でさすが津久見といったところ。しかも特筆すべきは寿司定食が1100円(上握りは1650円)税込みという安さ。大分県南部はこれが標準レベルなのだろうか。凄いね、今度は佐伯に魚を食べに行こう!
 
走行ルート

今日は北海道ツーリング以来のロングツーリングだったけど結構楽しかった。そして11月間近だと陽が暮れるのが早いのを実感する。バイクの夜間移動は楽しいことが一つもないので、ツーリングだとなるべく明るいうちに移動を終わらせるようなルート決めが必要かな。明日は臼杵に行ってそのあとは国東半島を周ってみようと思う。

今日の走行距離:306km

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