SV650で本州3分の2周ツーリングに行ってきました
(金沢~千里浜なぎさドライブウェイ~氷見~不知火~長岡~魚沼~只見~宇都宮)

<SV650で行く長距離ツーリング21>

本日のルート




4/29(月)

■ 千里浜なぎさドライブウェイにて
朝4時、雑魚寝から起きたあとに温泉に入っていると、脱衣所で相棒と遭遇。相棒は24時に食堂がフリースペースとして開放されたあと食堂に移動して雑魚寝していたらしい。お互いに行き倒れ状態。

金沢「ゆめのゆ」は規模が大きいので昨夜の混雑振りも半端ではなく、入場制限もないから寝っ転がれるスペースがまったくなかった。金沢まで来て、ボクはフリースペースで雑魚寝、相棒は食堂で雑魚寝。お互いに人生の中で非常に貴重な経験が出来たと思う(笑)

利用料は2160円で温泉を考えるとまずますだったかな。
天気は快晴の様子。朝から温泉に入ったので気持ちいい。

駐車場にはバイクも30台近く停まっていた。我々と同じくロングツーリングに来て宿泊できない難民が大勢いたらしい。
さて、昨日行けなかった千里浜なぎさドライブウェイに向かおう。金沢から千里浜なぎさドライブウェイまで30キロ。市街地から途中、自動車専用道路を駆け抜けて千里浜に向かうが、今日はあまり寒さを感じない。
30分ほど走って今浜ICで降りる。千里浜なぎさドライブウェイは日本で唯一の砂浜道路。8年前に来たときは通行止めで走れなかったので今回はそのリベンジ。
何となく見覚えのある道路を走って千里浜なぎさドライブウェイの起点にやってきた。以前はここに通行止めの看板が立っていたが、今日は目の前を遮るものはない。目の前の砂浜に本当に入って走れるのかドキドキ。
おお、普通に走れるね。多少沈んだりするかと思ったけど、そんな感じは一切ない。凄い、凄い。
砂浜を停車してみる。ボクのSV650はサイドスタンドをそのまま出して普通に停車できるが、相棒のVTRはサイドスタンドが地面にめり込んでバイクが沈んでしまうので紙切れをサイドスタンドと地面の間に挟み込まないと停車することはできない。バイク自体は間違いなくSV650のほうが重いが、サイドスタンドの面積の問題やね。
記念写真を1枚。時速40キロぐらいで走ってもまったく問題なく、ハンドルを取られることもなく、普通の道と同じように走ることができる。こんなに走りやすいとは思わなかったよ。

■ 2つの道の駅
千里浜なぎさドライブウェイを抜けてすぐ先の道の駅「のと千里浜」へ。

駐車場はアスファルトが泥だらけになっていて、クルマのタイヤも泥ばかり。バイクのチェーンにも砂が相当付着している気がする。

駐車場には大きな砂の恵比寿様がお出迎え。
「のとしし」って何だろう?と調べてみると、どうやらイノシシのことらしい。能登のイノシシで、のとしし。

山口にイノシシを売りにしている道の駅があった気がする。イノシシは食べたことないから味はわからないが、下処理が相当面倒と聞いたことがある。まあ、牛や豚や鳥があるので、好んで食べなくてもいいとは思う。
能登半島一周ツーリングも昔から気になっているが、今回は計画ルートにないのでパス。近いうちに輪島の朝市や白米千枚田に行ってみたい。しかし、能登半島って道の駅が多いね。

道の駅を出発して石川県から富山県へ。国道415号で氷見方面に向かう。

本当は昨日のうちに千里浜なぎさドライブウェイを走れていれば今日は朝一から立山黒部アルペンルートから黒部ダムに行くつもりだったが、この時間帯から黒部ダムに向かうと間違いなく大混雑で待ち時間がもったいないので、今回は黒部ダムはパスすることにする。

今日は氷見経由で富山から新潟方面に向かおう。
道の駅「氷見」へ。

規模が大きい道の駅で、建物自体も綺麗なのでまだ新しいのだろう。

氷見といえば日本海なので魚の印象が強い。日本海全般に言えるかも知れないが、山陰や北陸はカニの印象が強く、富山は魚の印象が強い。新潟は米!

ホタルイカも富山よね、確か。
バイクを降りた先に何やら行列ができていて、その先を追ってみると「番屋亭」という食事処で皆並んでいる。何か美味いものが食べれるかも知れないということで我々も並んでみることに。
皆の目的はこれ、ばんや朝食。

産地直送、ミニ刺身、焼物、煮物、漬物、御飯、汁。

1000円税込み。一種類のみ。美味しそうだ。
番屋亭の朝食。味はとっても美味しかったので満足。おかずがもう少し欲しかったかな。でも、日本海の朝らしく海の幸を食べられて並んだ甲斐がありました。

■ 富山から新潟へ
国道160号から国道8号に入って東に向かう。

信号機も縦型タイプ。この縦型信号を見ると雪国に来たと実感する。昨日までは横型だったはず。九州に住んでいると山にいかないと雪に対する関わりがないからね。九州人のボクが雪を意識するのは九重や阿蘇に冬に遊びに行くときぐらい。
朝9時を過ぎると気温がどんどん上がってきた。今日は昨日と違って既に汗ばむ感じ。モンベルのインナーウェアを2着来ているので途中で1着外す。ガチガチの防寒スタイルでずっと走ると汗だくになってしまうからね。(汗だくになると、逆に冷えてしまう) この時期のツーリングは服装調整の度合いが難しい。

途中、正面に立山連峰が見えてきた。遠目から見ても凄い景色。
少し道を外れて立山連峰の景色を取ってみた。西日本には立山連峰みたいな高い山はないから、とても新鮮に見える。積雪地帯は住みにくそうだが、この景色を毎日見れると思うと、それはそれでありかもしれない。
国道8号を淡々と走り、新潟県に入る。

北九州から走り始めてちょうど1000キロぐらい。新潟県に来るのは5年振り。
新潟県に入ったすぐ先の道の駅にて。

休憩中にツーリングマップルを見ながら、今日のルートを相棒と検討する。このあとは秘境ルート(国道252号)を走って福島県の只見に行きたいが、今日は新潟市内で1泊して、秘境ルートは明日走るのでもいい。ただ、明日は全国的に天気が崩れるらしいので只見へは今日行くこととする。そこから先は予定なし。

とりあえず、近くの親不知の道の駅で食事にして再検討かな。
道の駅を離れて、良い景色がとりたくて道の駅からすぐの展望台に停車すると北九州ナンバーの車を発見!こういう遠い場所で同郷に会うと何故か親近感が沸いてしまう。車の持ち主は男性1人と犬1名で、北九州から青森に向かって走っているらしい。

しかし、親不知は険しい道とは聞いていたが、先を見ると本当に断崖絶壁。あんなところによく道を作ったと感心する。確か、昔、東北にツーリングに行ったときにこの辺の高速道路が海へはみ出していたと記憶する。
道の駅「親不知ピアパーク」へ。

高速道路の下にある珍しい道の駅。札幌ナンバーのバイクもあるよ。札幌からここに来るのと北九州からここに来るのはどちらが遠いのかね。(地図で測ったらほぼ互角でした)
道の駅にウミガメの銅像が。ウミガメといえば徳島の日和佐を真っ先に思い浮かぶが、このあたりも名物なのだろうか?
朝食で御飯をたくさん食べたのであまりお腹は空いていなかったが、かに汁(400円)があったので頼んでみた。タラ汁もあるな。ここに来るまでにタラ汁の看板が多数あったので相当気になっていたんだけど、とりあえずかにで。
カニが大きいね。身はそれなりに入っていて美味しかったけど、とにかく食べるのが大変だった。

さてと、ここから先は一気に高速道路で魚沼まで行こう!

■ 糸魚川から魚沼へ
親不知からすぐに高速道路に乗りたかったが、糸魚川市内でガソリン給油をして、その先のICから高速道路に入ることに。
上越の案内板が出てきた。上越から信州長野へ分岐することができる。昔、ツーリングで分岐した先まで走った記憶あり。

上越といえは直江津港。以前、福岡と新潟の直通フェリーがあったらしい。フェリーでショートカットすれば遠方地も近くなる。例えば関西から鹿児島や宮崎は果ての果てのように感じるが、フェリーが出ているので意外に近いと聞いたことがある。逆に長崎はフェリーがないので遠いようだ。北九州からだと当然、長崎より鹿児島のほうが遠いのだが。

同じように福岡から新潟までフェリーで来れれば、このあたりのツーリングも近く感じるのにね。
柏崎を過ぎたところで、東京行の案内板が出てきた。東京まで290キロか。本州を南に降りるんだろうけど意外に近い。新潟までまだ81キロもあるのか。新潟県も横に長いから、島根県同様、端から端までとても遠く感じるよ。
ボクは相当の地理マニアだけど聞いたことがない地名や名称が出るとわくわくする。大積(おおづみ)、栄(さかえ)、山谷(やまや)、まったくわからない。まだまだ、地理マニアとして知識が低い。相棒は地理に疎いのですべてが初めて聞く地名ばかりらしい(笑)
長岡JCT経由でようやく長岡ICへ。天気が少し微妙になってきた。結構走ってきたが、SV650だと高速道路が楽しいよ。相棒は250ccのVTRなので、ボクのペースに合わせると疲労困憊になるらしい。
長岡に入ると長岡ナンバープレートが目立つ。(当たり前)

長岡は意外に大きい都市で、九州で一番有名な長岡人といえば、昭和最後の完全試合の人!(今井雄太郎)
長岡から国道351号~国道290号へ。

山に入るにつれて桜がチラホラ咲いていて東北(ではないが、ほぼ東北)に来たことを実感。ゴールデンウィークにのツーリングで日本の北部に来ると、九州ではとっくに散った桜が見られるからいいよね。
念願だった道の駅「いりひろせ」に到着。

何が念願だって?それは過去のツーリング日記を見ればお分かりになるかと(笑) あの時は只見からここに抜けてこれなくてショックだったからね。

向こうに雪山が見える。只見へはあれを越えていくのかな。
桜は散り始めているが、まだかろうじて残っている様子。ここは湖が綺麗で雰囲気は抜群!

バイクのナンバーは千葉、品川、長岡・・・と確認していると、1名のライダーから「只見に向かいたいのですが、あちらに行けますかね?」と質問されたので、「ボクも今から行こうと思っているけどわからないのでどこか窓口で聞けないですかね?」と答えておいた。ボクも教えてほしい!
道の駅の入口前に美味しそうなものがいっぱい!魚沼といえばコシヒカリなので、コシヒカリ焼きだんごを頼んでみる。
この焼きだんご、相当美味いよ。味噌の味と団子の弾力が何ともいえなくて、過去食べた団子の中でも飛び切り美味い!魚沼産コシヒカリのだんごだけあるね。

だんごを堪能していると、先ほど質問してきたライダーが店の人に只見に行けることを確認したらしく、ボクにも教えてくれた。よし、只見に向かおう。

■ 国道252号を走る
気づいたら既に時間は16時。
(朝5時半に出たのに時間が経つのが早い!)

陽が暮れるまではそんなに時間に余裕はないのでペースを上げて只見に向かう。

走り始めて10分もすると段々と山深くなってきた。ちょっと雲が多くなってきた。
スノージェットと呼ばれる積雪を防止する屋根も目立つ。全線に通っていれば便利だと思うが、現実的には無理。部分部分でもスノージェットがあれば全然違うのだろうか?(九州人にはこの有難みがわからない)
道沿いで写真を撮っている人を発見。

多分、只見線の汽車を撮っているのだろう。国道252号沿いには只見線も並走していて、只見線は日本屈指の絶景の秘境路線として名高い。

また、国道252号は冬季は完全に通行止めになるが、只見線は通年を通して走行しているので、只見方面から魚沼に抜ける非常に重要な路線でもある。

ボクも定年退職してバイクに乗れなくなったら、只見線に乗ってみようと思う。それまでに廃線にならないかが心配だが。
トンネルに入って、スノージェットが続いてようやく出口が見えてきた。上から水が落ちる音が凄くて、雪融けが相当進んでいる様がよくわかる。段々と出口が見えてきた。
スノージェットを抜けた先の景色に驚き!相棒と二人で思わず、「すごっ!」と声を上げてしまった。
停車して通ってきた道を確認してみる。スノージェットが長い。道路が相当の断崖絶壁に作られていて親不知同様、感心しきり。

ただ、親不知は幹線道路だけど、こちらは人里少ない山中だから色んな意味で価値は異なると思う。
所々、道路は雪が落ちていて慎重に運転する。

これだけ雪深い道路を走るのは東北ツーリングで走った国道341号以来。玉川温泉から鹿角(かずの)へ抜けるときは雪道で感動というより、雪が凄すぎて恐怖しか覚えていない。
只見までまだ16キロもあるらしい。
田子倉レイクビューにて休憩。昔、ここから新潟に抜けようとしたときに足止めを食らったので場所は記憶に残っている。田子倉ダムは電源開発(株)が作った巨大なダムで日本でも有数の大きさだ。さて、あまり景色に見とれているわけにもいかず、そろそろこの辺りを抜けないと・・・。時間は既に17時。

■ 新潟か宇都宮か
この辺りは景色としてはサイコーだが、宿泊場所はまったくないので、早く街中に抜けないと面倒なことになる。(土地勘のない道を真っ暗闇で走るのは嫌) キャンプをしたいところだが、明日は雨なのでキャンプも不可。会津若松や郡山もホテルは空いてなさそうだし、どこか大きい都市に出たいが・・・。
只見に降りてきた。相棒と新潟市に行くか関東方面に出るか相談した結果、とりあえず当初の目的は富士山なので富士山に近い関東方面へ。栃木の宇都宮に向かうことにする。

国道252号から国道289号に分岐する。
国道289号に入って30分ほど走っているが、山から抜けられない。本当にこの辺りから抜けられるのか心配になってきた。
南会津に入って、ようやく宇都宮行きの案内板が出てきた!只見からここまで来るまでに、山に囲まれた田んぼと民家と小さい商店街が繰り返しで続き、相当時間がかかった気がする。

国道289号から右折して国道121号で宇都宮へ行ける。あたりは暗くなり始めてライトが目立つようになってきた。このまま山の中をずっと抜けられないかと思ったよ。ようやく市街地へ行けそうと思ったのも束の間、その先で宇都宮まで97キロの看板が!
走れど走れど山の中。一体いつ山を抜けられるんだ?

段々と寒くなってきた。トイレにも行きたくなってきたが、このまま休憩するとさらに遅れるので我慢して走り続ける。
あーあ、完全に真っ暗になってしまった。

このまま前の車に離されると、二度とここから出れない気がするので意地でも付いていこう。
ナビをみると国道400号を走っているようだ。

真っ暗なのでどこを走っているのかはっきりとわからないが、周辺が急に明るくなってきたので、ナビを確認すると塩原温泉郷を走っているらしい。どうせ来るなら陽があるうちに来て走らないともったいないなあ。
高速道路の西那須野塩原ICが見えてきたので一気に宇都宮に向かおう。
一気に宇都宮まで行きたかったが、矢板から先は渋滞の表示が出ていたので矢板ICで降りる。矢板は渋滞の印象が強い。
ようやく市街地に出てきたよ。明るさが嬉しい。

途中のコンビニで休憩したあとに食事処を探す。お腹空いたなあ。
相棒と会話しながら5番目先に出てきた店にしよう!と話をして出てきたのが台湾料理系列の中華店。(最近、この手の店が凄い勢いで増えているよね。インド料理店同様、色んな事情があるのだろうけど)
食事をしながら宇都宮でホテルの空きを探してみるが、予想通りまったく空きはなし!しかし、明日は明け方から雨が降るらしく、このまま野宿をするわけにもいかないので、近くのインターネットカフェで夜を明かすことにする。
宇都宮市内の自遊空間へ到着。

駐車場が広くて市街地から少し離れている御幸ヶ原店へ。空きもいっぱいあるようで一安心。10連休真っ最中でも混雑はなく、夜間割安な料金設定も健在。我々のような宿泊難民に強い味方。

今日はホントに疲れたよ。もうヘトヘト。時間は22時前。
椅子で寝られるリクライニング席にした。相棒はいびきが凄いので席を離してもらった(笑)

一昨日はキャンプ、昨日は24時間温泉、今日はインターネットカフェ。家族旅行だったら絶対に無理だな。

椅子を倒したらすぐに眠ってしまった。

今日は金沢から一気に宇都宮まで走ってきた。ちょっと(かなり?)オーバーペースだったけど、とにかく色々見られてよかった。ただ、明日は朝から雨の予報。雨であれば急いで走ることもないし、明日どこに行くかは起きてから考えよう。


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