SV650で北海道ツーリングに行ってきました(北海道2日目。北見~美幌峠~摩周湖~厚岸~根室~納沙布岬~中標津)

<SV650で行く長距離ツーリング26>

本日のルート




7/20(月)

■ まずは美幌峠へ!
昨日と同じく4時に起床する。まだ朝早いが相棒と合流してすぐに出発できるように先にバイクの出発準備をしておく。外に出て空を見ると若干雲が多いが青空が見えるので今日も大丈夫だろう。
出発準備をして部屋に戻り、天気予報を確認していると明日から空は全国的に崩れる様子。札幌も崩れるようだが、釧路は終日曇りになっているので、明日まで道東にいたほうが良さそうだ。明後日は明日の天気予報で目的地を決めよう。
相棒とは5時半に集合としていたが、時間がもったいないのですぐに出発したい!5時に相棒に連絡したが繋がらないので、先に出ることにする。自分で待ち合わせ時間を決めておいて!と怒られそうだが、相棒はボクのせっかちな性格を一番知っているので(笑) 

こういう性格だからボクのツーリングはソロか、精々相棒のような気の合う2人までが限界。自分に主導権がないツーリングは絶対に行かないし、親しくない人と同行して変な気を遣うのも嫌。会社で散々気を遣っているのでね・・・。

相棒に「先に行ってます。道の駅、美幌峠で待ってます」のメールを送信して出発する。
コンフォートホテル北見の目の前にある北見市役所がやたらと大きくてデパートみたい・・・と思っていたら、元々デパートだった建物を活用して市役所にしたらしい。北九州市の八幡西区役所も元商業施設を区役所にしているが、休業した施設の有効活用としてはいい方法だと思う。
国道39号で美幌に向かう。朝早いのでクルマはいなくて気持ちいい。朝日が少し眩しい。
国道39号から右折して道道へ入る。まずは美幌へ向かう。
道道122号を20分ほど走って美幌市街地へ。

北海道は基本的に各市町村の市街地が数十キロ離れていて、各都市間の道中は民家や商店がなく、市街地に入ると民家や商店が集中している。なので市街地周辺の人口密度はそれなりに高いと思う。北海道のような広大な土地にまばらに人口が点在すると各種サービスを提供する上で非効率なので当然といえば当然なのだろうけど。
美幌市街地を抜けると一直線の道が多くなってきた。本州や九州だとこれだけ信号がない一直線の道が続くと感動を覚えるが、北海道はこれが当たり前で2日目にして既に違和感がない。
美幌峠まで残り10キロだが、すぐ近くという感覚になる(笑) これだけ道がよくて信号がなければそうなるよね。
山をどんどん上ってきたら視界が開けてきたぞ。
道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」に到着。朝早いせいか駐車場はガラガラだが、キャンピングカーが数台停車している。美幌峠という名称だが、美幌町と弟子屈町の境目でここは弟子屈町になるようだ。
道の駅の建物の先が展望台らしい。展望台までいってみよう。
朝早いせいか屈斜路湖の上に雲海が広がっていて絶景の一言。朝、陽が昇ると逆光になるので日の出前だとさらに凄い景色になりそうな気がする。朝早く起きて走ってきた甲斐があったね。
こういう景色は写真(静止画)だけで残すのは限界があるのでアクションカメラGoProの出番。動画だと鮮明に記録に残せるので、あとで見返しても記憶に残りやすい。自撮り棒で撮ってみたが結構いい感じ。動画慣れしていないせいか、ぎこちなくてちょっと恥ずかしい(笑)
展望台を降りたときにちょうど相棒がやってきた。相棒が展望台に上がる間にボクはツーリングマップルで今後のルートを検討する。ツーリングはこういった隙間時間を使って次の詳細ルートを決めるのがスタイルになっている。

■ 摩周湖に行ってみよう
相棒が戻ってきたので再度出発する。次は相棒希望の摩周湖へ向かおう。雲海を右手に見ながら峠をどんどん降りていく。
峠を降りてくるとまた道が開けてきた。
このまま国道243号を進むと弟子屈の市街地に出るが、屈斜路湖沿いに摩周湖に出たいので、左折して道道52号へ。
屈斜路湖沿いを走っているが、道路沿いは木に囲まれていて湖は見えない。前に走った支笏(しこつ)湖も同じように湖がまったく見えなかった。
結局、ほとんど視界が開けないまま川湯温泉街に出てきた。観光メインだと温泉街でゆっくり過ごしたいが、ツーリングだと温泉に入る時間がもったいないので、基本通り過ぎるだけになる。(草津温泉など有名所であれば温泉街で観光することもある) ただし、雨が降ってツーリングがダメなときは温泉を楽しむのも一つの選択肢になる。
川湯温泉街をすぐに抜けると目の前に特徴的な山が見えてきた。写真では伝わりにくいが、酸性の雰囲気が凄い。青森県の恐山周辺ののような雰囲気。
特徴的な山を横切ってまた木の中へ。屈斜路湖や摩周湖の周辺だけど周りは木ばかり。湖らしい雰囲気は一切感じられない。
国道391号から道道52号に入ると目の前に踏切。こんな森の中に踏切があることに違和感を覚える。この路線がどこからどこを走っているのか見当もつかない。(鉄道はあまり興味がなく・・・)
そのうちに摩周第三展望台に到着。結局、ここに来るまでずっと木の中で展望はまったく開けなかった。
展望台から摩周湖を望むが、美幌峠と同じく逆光で少し残念。
逆に反対側はよく見える。向こうに見えるのが先ほどの山で硫黄山というらしい。硫黄山の向こうに見える湖が屈斜路湖。それ以外は一面森でその中を走ってきたのがよくわかる。
すぐ近くに摩周第一展望台があるので、そちらにも向かってみる。7年前にも行ったかな。
摩周第一展望台へ。こちらは有料で200円。
摩周第三展望台と同じ方位からなので逆光のせいで写真映りはイマイチ。いつもツーリングルートを決めるときは時間帯まで考慮していないけど、目的地が決まっていてそこで写真を撮るなら時間帯を考慮したルート決めをしたほうがいい。
そのあとは周辺を周ってみるが特に見所があるわけでもなく。売店も9時かららしい。(現在8時20分) 美幌峠が無料でここが有料というのは納得がいかない(笑)

■ 厚岸(あっけし)へ
次は厚岸(あっけし)に行ってみよう。摩周第一展望台から厚岸まで約75キロ。国道391号で釧路方面へ。
ホクレンのトラック。北海道のガソリンスタンドといえばホクレンで昔はホクレンでl給油すればバイクだけ旗を貰えたらしい。なので北海道を走っているバイクはホクレンの旗をなびかせているイメージがある。
標茶町で国道391号から道道14号へ。
北海道らしく、こういった不思議なトラクターも走っている。何をする機械なのか、パッとみてはよくわからない。
厚岸に近づいてくると段々を風が冷たくなってきた。そして国道44号に入るとすぐに海が見えてきた!今回の旅はずっと内陸を走ってきたから少し新鮮だ。(舞鶴や小樽のフェリー乗り場でも海を見た記憶がなく、北九州からの道中で海と並走することがなかった)
道の駅「厚岸グルメパーク」へ到着。厚岸に来たのは9年振り。前は来たというより釧路から根室に向かう際に通り過ぎただけ。ゴールデンウィークだったけど寒くてブルブル震えていた記憶がある。当時は無知で5月の北海道の寒さを舐めていたからねえ(笑)
厚岸町は牡蠣(カキ)のイメージが強い。ボクは牡蠣が嫌いなのでまったく食べないが、世の中には牡蠣を生で食べる人もいて信じがたい。牡蠣は何らかのウイルスがいたと思うが、鮮度が悪いと重病になりやすく極めて危険なイメージもある。

今年45歳になるが、食べれないものが多くて偏食家だと思う。一般的な物でも納豆、青魚全般、スイカ、レバー、らっきょう、漬物、etc。当然、今更治そうとは思わないけどね。
この数日で連日コロナ感染者が増加しているので、ここに来て急に騒がしくなってきた。先週、北海道に向かっているときはそれほど騒がしくはなかった。念のため、マスクは使い捨てを10回分持参しておいて良かったよ。
土産コーナーにあった「じゃがポックル」

一時は物凄い人気で手に入らなかったけど、昨日、今日と道内の観光地で見掛けることが多い。新日本海フェリーの売店にもあった。
この道の駅は飲食店が数軒並んでいるが、いずれも開店前。うーん残念。色んな海鮮物が並べられていて、見ているだけで食べたくなる(笑)

■ 北太平洋シーサイドラインで根室へ
厚岸から道道123号で根室へ向かおう。厚岸大橋を通過する。
森の中を越えると海が見えてきた!素晴らしい景色が見えそうと期待していたが・・・
ちょうど浜中町に入るころに辺り一面が霧で何も見えなくなる。しかもメッシュジャケットで中が半袖1枚だと相当寒い。真夏の昼間でこの辺りは別に標高が高いところではないけど寒い。
浜中市街に入った途端に霧が止む。とても見晴らしがいいところだけど、真横が海で遮るものがないので津波が来たら完全に沈むと思う。
霧多布地区を抜けて道道123号から道道142号へ。
道沿いでは昆布を天日干しさせている風景が目立つ。昆布は九州でも北海道産しか見たことがないからね。それぐらい北海道の独壇場。
そしてまた霧が酷くなってきた。まったく見えない!
そんな中、根室市に入る。9年振りか。再び最果てにやってきたぞ。でも周りはよく見えない。
そのうちに内陸部に入ると視界が良好になる。本当は海の景色を見たいのに。(T_T)

途中、会社の携帯を見るとメール多数、着信数件。そう、今日は平日だった。適当なところでバイクを停めて関係者に連絡しておく。まさかこんな場所からボクが電話しているとは皆、夢にも思わないだろうけど。

途中、列車の音が聞こえたが、このあたりは線路が通っているようだ。
根室市街に近づいてきた。段々と景色が開けてきた。
根室市街地に入る。根室市街地の標識を見るとロシア語の表記。これも地域性で、北海道でもこの根室と稚内でしか見掛けない。
12時半を過ぎてお腹が空いたのでここで昼食にする。根室では結構有名らしい寿司屋「花まる」へ。
回転寿司ではあるが、ネタは新鮮らしい。値段も巷の100円均一の回転寿司ではなく、職人が握るネタごとに値段が変わる普通の寿司屋。
ボクの好きな寿司は主に軍艦巻。花咲ガニ、トビコ、カニサラダ、他、多数。北九州でもたまに寿司屋には行くけど、やっぱり北海道は別格だよ!本当に美味しい。
ちょっと食べすぎたかな。根室といえば花咲ガニでちょうど今が旬なのでカニ系ばかり食べてしまった。昨日、北見でトリトンに行けなかったので今日は大満足。

■ 日本本土最東端、納沙布岬へ
根室市街から納沙布岬へ向かう。
根室市街を抜けると最果ての雰囲気が漂ってきた。この最果て感がたまらないね。9年前に走ったときは天気は雪が降る直前だったけど、今日は素晴らしい快晴。でも、思った以上に風が冷たい。
風車が見えてきた。左の向こうに白い高い搭が見える。あそこが納沙布岬のオーロラタワーか。
日本最東端の地区、珸瑤瑁(ごようまい)へ。さあ、日本本土最東端はもう目の前だ!
納沙布(のさっぷ)岬へ到着。9年前に来たときに印象が強かったので結構記憶には残っているよ。
納沙布岬は日本本土最東端で日本で最も日の出が早い場所。夏でも寒冷と聞いていたが、その通りで快晴の今日でも風が冷たく感じる。実は日本本土最北端の宗谷岬より納沙布岬の方が、北九州からの直線距離が遠い。距離は約1670キロ。あまりピンと来ないが、北九州から海を越えた中国の北京や上海、台湾より遠くて同じ国内でも本当に遠いところに来たのは間違いない。
せっかくなのですぐ近くの売店でステッカーを購入しておく。この手のグッズは独占商売?で結構儲かると思うが、どうなんだろうか。
周りを歩くとすぐ目に入るのが納沙布岬のモニュメントで四島のかけはし。

北海道の歴史はロシアへの脅威との戦いでもある。敗戦後、日本は一方的に北方領土を強奪され、シベリアにも多数拉致されて生き地獄であったという。

納沙布岬は日本本土最東端のシンボルでもあるが、北方領土返還の想いを込めた地でもあり、ここが他の3ヶ所(宗谷岬、佐多岬、神崎鼻)と異なる点だ。
摩周湖から厚岸経由で納沙布岬まで来た。摩周湖から厚岸まではかなり暑い中進んできたが、厚岸に入った途端に寒冷になり、浜中までは霧が凄くてとても寒かった。途中、インナーウェアを1枚着込んだが、それでちょうどいいぐらい。北海道は気温の変化が激しくて、真夏でも要注意だ。(このあたりは熱中症にはなりにくいのでそれはそれで羨ましいが)

■ 納沙布岬からどこに行くか
納沙布岬を離れて西に向かう。納沙布岬に来るまでは南側の道だったが、今度は北側の道から根室市街へ戻る。
こちらは南側と違って集落がなくて南側の雰囲気とは大きく異なる。最果てというよりかは風光明媚な道が続く。
根室市街地に戻ってきた後、どこに行こうか相棒と相談する。現在の時刻は15時前。明日は西から天気が崩れそうなので知床周辺に行きたいが、周辺にちょうどいいホテルはなさそうだ。釧路だとホテルはがら空きだが、今回は釧路に目的があるわけではないので、泊まるためだけに釧路に戻るのはちょっと辛い。
とりあえず根室から北上して中標津方面に向かってみよう。ツーリングマップルを見る限り、キャンプ場は結構あるので、今日はどこかでキャンプをしよう。
国道44号でとりあえず西へ。9年前、右に見えるレストラン「レイクサンセット」で根室名物のエスカロップを食べたことがある。

レイクサンセットはホテルにもなっていて、(ホテルがメインらしいが)実は今日空いていたが、ここで宿泊するにはまだ時間が早くてもったいなく・・・。あと2~3時間遅ければここで宿泊していた。
根室から国道44号を走ってきたが、国道243号で標津、別海方面へ。
さて、今日はどこに泊まろうかな。中標津といえば開陽台!そういえばあそこにオートキャンプ場があった気がしたが、そのあたりを調べてみよう。
別海町の市街地に入り、セブンイレブンで休憩する間にツーリングマップルでキャンプ場を探してみる。どうやら開陽台のオートキャンプ場は数年前に閉鎖しているらしい。うーん、当てが外れてしまったぞ。

他に近場でバイク乗り入れ可なところは・・・あった、ここから近いのは中標津町の「緑ヶ丘森林公園」かな。早速電話して予約してみるが、ガラガラなので予約は要らないとのこと。よし、さっそくそこに向かおう。
別海から中標津までは25キロ。北海道の感覚だとあっという間ですぐに中標津市街地に入る。
ナビに案内されるまま、「緑ヶ丘森林公園」へ。バイク乗り入れ可と聞いていたが、ここを入るのだろうか?
よくわからないので、一旦バイクを駐車場に置いて受付へ。
受付で案内を聞くと、バイクは中に入れていいらしい。テント1張り220円、貸しテントだと電源有りで550円、コテージだと2200円らしい。安い。さすがキャンプ王国、北海道。

ボクも相棒もテントを張るのは面倒なので迷わずコテージへ。管理人さんはやたらと貸しテントを進めてきたが、何かあるのだろうか?(笑)

ちなみにボクのテントはキャンプを楽しむものではなく、宿が取れないなど寝床に困ったとき用の予備品なのだ。ホテルやコテージがあるなら基本はそちらを利用する。特に長距離ツーリングだと時間は貴重なので陽が上がったらすぐに出掛けたく、テントを片付けする手間も省きたいのもある。
今日はこのコテージで。自分でテントを張ったり片付けたりしないでいいのは楽でいい。電源が取れるのも大きいし、照明もあるから助かるよ。
中はこんな感じ。かなり古いコテージだが、雨風凌げて電気が付けば十分だ。
この後は管理人さんに聞いた近場の「ホテルマルエー温泉」という日帰り温泉へ。ここで今日1日の垢を洗い流す。こんな縁もゆかりもない遠い北の地で温泉に入っているときが一番至福の時(笑) 思えば遠くへ来たもんだ。
そして夕飯は今日も探すのが面倒ということでセイコーマート(T_T) 相棒はセイコーマートがお気に入りなのが唯一の救い。
コテージに戻ったあとはコットを組み立てたり、モバイル機器を充電したり、ノートパソコンを取り出して会社のネットワークに繋いで溜まっている仕事を片っ端から片付けたりと。

平日に休むとこれがあるから面倒だけど、ある程度は片付けておかないと休み明けがもっと面倒になるのでね。完全に仕事を放置して遊びに行けないのが会社員の宿命。
納沙布岬から中標津までの道のり。時間が押していたので駆け足になってしまったが、まだまだ見所は沢山あると思う。

今日もよく走ったよ。夏の霧があんなに凄いとは思わなかった。そして服装の調整が大変。真夏でもこれだけ冷えるのであればゴールデンウィークなんかまさに本州の真冬そのもの(笑) 明日は天気が崩れるらしいが、雨雲から逃げるために知床方面を走ろうと思う。

今日の走行距離:438km

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