SV650で北海道ツーリングに行ってきました(小樽~ニセコ~室蘭~登別~日高~中札内~幸福~帯広)

<SV650で行く長距離ツーリング29>

予定ルート




7/18(日)

■ 道南へ向かおう

目覚まし時計に頼ることなく3:50に目が覚める。昨日はフェリーで昼寝をして、夜もぐっすり寝たので早く起きても寝不足感はなく体調はほぼ完璧。

平日より1時間以上起床が早いが、遠方ツーリングに来ると自然と早く起きる癖が身に着いているのだと思う。

天気予報は昨日と変わらず晴れ。気持ちよく走れそうだ。
すぐに荷支度をして外に出ると既に夜明け。去年も書いたが北海道の夏の夜明けは早い。現在時刻は4:05。

納沙布岬なんて3時半で明るいらしいからね。日の出が遅い九州にいるとこの感覚が信じられない。
バイク置き場に行くと既に1人出発準備をしていた。チェーンの掃除をしていたみたいたが特に会話はなく・・・。

アクションカメラやナビをセットして出発準備が完了。早速出発しよう。
北海道初日の今日は道南方面に向かおう。ニセコ経由で羊蹄山を眺めて、その後は室蘭経由で登別へ。その後は幸福駅(帯広市)を目標に適当に東へ走ろう。

ホテルのすぐ近くにある小樽駅。去年はここを左折して札幌自動車道に乗ったが、今年は右折して余市方面へ。
天気がいいね。朝早いのでクルマもいないし気温もちょうど良くて気持ちがいい。こんな遠方まで来て大した意味もなく走っているだけなんだけど、ものすごく貴重な時間を過ごしている気がする。

(ロングツーリングとはそういうもので、普段簡単に来ることができない場所で貴重な経験をしたいから金と時間を使ってまで遠方に来ているわけで。贅沢な遊びの1つやね)
ナビに導かれるまま走る。国道5号から道道1092号へ。

(番号が4桁というところにスケールの大きさを感じる。北海道以外の都府県道で4桁はないはず・・・と調べてみると、やはり北海道だけらしい)
フルーツ街道と呼ばれる道に入る。その名のとおり仁木町のカントリーマークはフルーツの絵柄。
国道5号に出て倶知安(くっちゃん)方面へ。途中、いきなり右から追い抜かれる。ボクもそんなに遅いペースではないと思うが、北海道は本当にスピード狂が多い。
国道5号を走っていると標高がどんどん高くなって倶知安市街地へ。走り始めの頃は天気が良かったのだが、倶知安に入ることには雲がどんどん増えてきて天気がイマイチ。本来なら羊蹄山が綺麗に見えるはずなのだが・・・。

雲というか霧(きり)かな。北海道に霧が多いのは去年の厚岸や開陽台で経験済み。今年もいきなり霧にいじめられる始末。
そして倶知安市街地を越えて先に進むと濃霧に襲われる。
そして命からがら道の駅「ニセコビュープラザ」へ。ここに来るまでずっと濃霧で先に見える空だけ青いという不思議な現象が続いていた。霧はマシになったが逆光で羊蹄山がほとんど見えない。
道の駅「ニセコビュープラザ」は8年前に来たことがある。当時は北海道最終日の夕方に函館から小樽に戻る際に立ち寄ったが、今回は完全に逆パターン。(北海道初日の早朝に小樽から道南へ行く途中)
ニセコといえばスキーのリゾート地だが、地図を見ると羊蹄山にスキー場があるのではなく、その向いの山がスキー場らしい。ボクはスキーを一切しないのでよくわからないが、スキー場の条件も色々あるのだろうか。

九州にはスキーをする場所はあるのだろうか?(興味もないので・・・) 中国地方だと大山や女鹿平などよく耳にする。

スキーはハマる人はハマっているから楽しいのだろうね。40代も後半に差し掛かると新しいことに挑戦する意欲が若いころより確実に減っているから、今更長く続く趣味を見つけること自体が困難なのだ。(趣味だから無意識に楽しめないと意味がないからね)
道の駅を後にして再度走り出すが、今度は霧だけではなく逆光にも苦しめられる。朝早いツーリングの欠点はこの逆光。前から何か来てもよく見えないのでスピードを落として安全運転で。
どこかで羊蹄山が見えないかな、とひたすら走っていると・・・
 
いい景色が見えたので停車して写真撮影。羊蹄山の山頂は雲が掛かっているが全体的な輪郭はクッキリと。昔も書いたが遥か遠い鹿児島県の開聞岳と雰囲気はそっくりで開聞岳は薩摩富士だが、こちらの羊蹄山は蝦夷富士という別名がある。
 
ナビに導かれるまま道道で南下していく。道南だからなのかここまでに北海道らしい草原が広がる道はほとんどなく、森を抜けていく感じの道が多い。左折すると洞爺湖らしいが、ナビはこのまま直進へ。
道道を抜けて国道37号で室蘭方面へ。
国道37号に入ると洞爺、有珠、伊達と小さい市街地が続いて面白味がない道が続く。
伊達市を抜けて室蘭市に入ると白鳥(はくちょう)大橋が見えてきた!
白鳥大橋だ。この橋は無料の吊橋としては日本で一番長いことで有名。

明石海峡大橋や四国に掛かる橋(大鳴門峡、瀬戸大橋、しまなみ海道)は白鳥大橋より長いが高速道路なので有料。ボクは地元が四国だからこれらの橋はよく通る。

北九州にも関門橋や若戸大橋といった有名な吊橋がある。
白鳥大橋を越えて室蘭駅周辺へ。室蘭といえば製鉄所。過去、1度だけ室蘭製鉄所に出張に来たことがあるが、飲みに出たときはこのあたりではなく東室蘭に行ったと記憶する。(室蘭駅より東室蘭駅のほうが繁華街らしい)
そして最初の目的地は室蘭市の地球岬。小樽からここまで155キロ。日本海側から内陸を越えて一気に太平洋側に出てきた。
小樽から室蘭まで。道中は森あり、霧あり、山あり、海ありと色んな変化を見ながらここまで走ってきた。
 
■ 地球岬から登別まで
地球岬というだけあって地球のオブジェクト。実は地球岬という名称は地球から来たものではなくアイヌ語の「チケプ」から来たものらしい。
室蘭市の観光地図をよく見ると北九州市の若松を逆にした形に似ている。北九州の場合は白鳥大橋の代わりに若戸大橋が掛かっているが。
正式名称は「チキウ岬」

灯台の光って44キロ先まで届くのか・・・。すごいね。何の目印もない海上で見える光が果たす役割は大きい。
地球岬の展望台から見る太平洋。向こうに見えている島は渡島半島だろうか。九州から見る景色より澄んでいる気がする。黄砂やPM2.5の影響が少ないからだろうか。
 
反対方面の室蘭方面。こちらも空気が澄んでいて景色が綺麗に見えるが白鳥大橋が見えないのは残念。ここから白鳥大橋が見えると相当ポイントが高いと思う。
そしてなぜか幸福の鐘。日本中、至る所にある気がするが、カップルの為のものなのか。
地球岬を堪能したので駐車場に戻る。朝走っているときは少し肌寒かったけど、8時前になって急に暑くなってきた。

来たときは4台あったバイクは既になく、そのうち1台は鹿児島ナンバーだったが、この岬は結構有名なのだろうか?

さて、次は登別へ向かおう。お、ここから近い・・・というか地図を見るとすぐ近くに見えるが実際の距離は31キロ。北海道の地図の感覚は本州や九州と違うので注意が必要。

(すぐに行けそう、と思っても100キロ単位が当たり前)
地球岬を下ってきて国道36号のバイパスへ。
室蘭製鉄所の前を通過する。このあたりの地名は輪西だったかな。北九州と同じ製鉄の街なので北九州ナンバーは珍しくないかも知れない。
8時を過ぎて本当に暑くなってきた。室蘭を過ぎても店舗や民家、オフィスといった建物が立ち並ぶので必然的にストップ・アンド・ゴーの繰り返しで結構辛い。
国道36号から道道2号経由で登別温泉街へ。どこかバイクが停められる場所がないか確認すると、地獄谷の近くの有料駐車場(バイク200円)を発見。登別を探索してみよう。
登別温泉にやってきた。北海道というと草原や酪農、農業などに目が行くが、実は隠れた?温泉王国でその北海道で一番有名な温泉が登別。
有名な「登別地獄谷」。登別温泉の顔といえばここだろう。まだ早朝だけど空は雲1つないから太陽が容赦なく降り注いで本当に地獄谷。おふくろが生前よく北海道で登別温泉に行きたい・・・と言っていたが、その夢を叶えてやれなかった。
(代わりにボクが来たことで許してもらおう)
せっかくだから少し歩いてみよう。地獄谷の先にある遊歩道を進むと硫黄の雰囲気がさらに強くなる。
景色はいいのだが遮るものがないし、周りは高温地帯なのでとにかく暑い。
温泉の温度は80℃もあるらしい。夏は温泉の季節ではないのがよくわかった(笑)

しかし、午前中でもこんなに暑いのに昼間はどうなるか考えたくない。
あまりに暑いので観光案内所で休憩。クーラーがよく効いていて助かった。この暑さは九州以上だよ。

去年北海道に来たときはは本州がまだ梅雨明けしていなかったからか、そこまで暑さは感じなかったけどね。
観光案内所で涼んだあとに大湯沼というところに行ってみる。なぜかというと駐車券が共通で今持っているチケットで大湯沼に駐車できるから。
走り始めるとすぐに大きな池が見えてきた。池というより温泉なのか。湯気が出ているよ。
ここでも写真を撮っておこう。ここは湯の沼らしいがこんな大きな湯の沼は初めてみた。冬はここで湯に浸かるとさぞかし気持ちいいだろう・・・と思っていたら、看板には表面温度は50℃との記載が。湯に浸かるには熱すぎて無理か。
この先、15分歩けば天然の足湯があるらしい。「北九州」ナンバーを見た駐車場の係員に足湯を勧められたが、この暑さで15分も歩く気はしないのでパス。係員の人は昔、北九州の黒崎で仕事をしていたらしく、家は三ヶ森(八幡西区)だったらしい。
■ 東に向いて走ってみよう
さて、国道36号に戻って今度は道南から東に向いて走っていこう。今日の最終的な目的地は幸福駅(帯広市)だが、ここから幸福駅は300キロ近くあるので途中、寄り道しながら適当に。
国道36号はバイクにすれ違う頻度も少なくてピースサインもなし。室蘭や苫小牧は工業地帯なので走るという点では北海道らしさを感じないからね。
白老町に入って「ウポポイ」の看板が出てきた。「ウポポイ」については昨日書いたとおりなので特にコメントはしない。
白老町からずっと快走路が続いていたが、そのうちに苫小牧市街地へ。

苫小牧といえば製紙業。静岡県、愛媛県に続いて製紙工場が多い場所で一番有名なのは王子製紙。アイスホッケーも有名。(アイスホッケーは日本ではあまり馴染みがないイメージがあるが)
あまりに暑いので「むかわ町」のセブンイレブンでコーヒー休憩。北海道とは思えないぐらい暑くて、コーヒーを頭から掛けたいぐらいだ。
 
苫小牧を抜けた先のむかわ町まで来た。このあとのルートだが地図を見ると幸福駅に向かうルートは2パターンで、国道237号で日高町から日勝峠経由で十勝、帯広に出るルートA(緑点線)と、このまま南下して国道235号、国道236号と走って浦河町、広尾町、大樹町から北上して帯広方面に向かうルートB(青点線)がある。どっちにするかな。
今日は暑いので涼しいところを走りたく、ルートA(緑点線)の日勝峠経由で帯広方面に行くことにする。国道237号で平取町方面へ。
ガソリンの残量が少なくなってきた。平取町の市街地で給油すればいいか・・・と安易に考えていたが、この考えが後々に大きな落とし穴に。
そのうちに平取町に入り、市街地方面へ。ナビを見るとこのすぐ先にガソリンスタンドがあるらしい。
ナビ通り、すぐ先にホクレンがあったが何と休み。この時間帯でガソリンスタンドが営業していないとは思わなかった。ただ、元の交差点に戻ってそのまま直進するとエネオスがあるらしいので気を取り直してそちらに行くことにしよう。
交差点に戻ってエネオスに来たが、何とこちらも休み。えー、まさか2店舗とも営業していないとは思わなかった。ナビを広域にすると先にガソリンスタンドが数件あるようなので進んだ先で給油することにしよう。
国道237号は快走路でクルマも少なくて走りやすいが、どうもガソリンの残量が気になってしょうがない。
10キロぐらい走って、ようやくガソリンスタンドが先に見えた。助かった・・・
と思ったら、ここも休み!本気で困った。今更、元来た道を戻る選択肢はないので、どちらにしても先に進むしかない。
とにかく給油するまでは燃費にいい運転を心掛けよう。日高まで35キロなので現状の残量だと何とか持つだろう。
途中、トラクターみたいなのが堂々と走っているので今回初めての追い抜き。ガソリンがないのに!
さらに10分ほど走って平取町の振内地区に入るが、ここのガソリンスタンドも休み!もう驚かない。ガソリンメーターは既に残量少の警告ランプが点灯中だが日高町まで走れると信じるしかない。今出来る事は燃費にいい走りをするのみ。
日高町に入った!道の駅がある市街地まで10キロちょっと。ガソリンのことが気になるので暑さも気にならないよ(笑)
今更ながら日高町のガソリンスタンドも休みだったら・・・と思い始めてきた。日高町も大きな街ではなかったはず。ただ、市街地はこの国道237号と国道274号と交わっている拠点なので、どこかのガソリンスタンドは開いているだろう。
日高町の市街地に入り、すぐ目の前にあったガソリンスタンドへ飛び込む!営業していて良かったよ。
ガソリン給油は12.23リットル。SV650のガソリンタンクは14リットルなので、あと1.5リットル以上余裕があったとは意外だ。最後のほうは相当スピードを落として走っていたので、その甲斐はあったようだ。

後で調べて分かったことだが、北海道のガソリンスタンドは大きい都市以外は日曜日が休みのところが多いらしく、今回は見事にその罠にハマりそうになった。しかも、日高町で日曜日に開いているガソリンスタンドもここだけだったらしいし、北海道のガソリンスタンドの貴重さがよくわかった(笑)
ガソリンが満タンになったので意気揚々とすぐ近くにある道の駅「樹海ロード日高」へ。この雰囲気は見覚えがあるよ。
■ 樹海ロード日高と日勝峠を越えて
この道の駅は10年前の最初の北海道ツーリングと8年前に来たことがあるので何となく覚えているよ。10年前は路面凍結で日勝峠を通れなかったのでね。(あのときのツーリングは辛かった・・・)
そうそう、こんな感じで日勝峠の現状状況が見えるモニターがあった!今も健在のようで・・・。
13時前なので昼御飯を食べようと思ったが、食事処であまり食べたいものがなかったのでソフトクリームで一時凌ぎ。外は暑いので食べるものは必然的に冷たい物ばかりになる。
ソフトクリームを食べた後は国道274号で十勝方面へ。
そのうちに日勝峠の一合目の看板が出てきた。どんどん登っていこう。

(10年前は途中で引き返したが、どこで引き返したか当時を想い出しながら走っていたが覚えていなかった)
バイクで登り道と適度なカーブはとても楽しいのだが、長い登り道は遅いトラックはつきもので、登板車線でようやく追い越し。

昔のNinja250Rだと追い抜きざまにはギアを1~2段落としてアクセルを目一杯回していたけど、SV650だと6速のままで問題なく追い抜きできるのでかなり楽。
標高が高くなっているが涼しさはあまり感じない。(元から暑すぎる) そのうちに日勝峠展望台の看板が出てきたので少し寄って行こう。ここも8年前に来た場所だ。
日勝峠展望台だ。10年前はここまで来れず、8年前は帯広から日高に向かう際に立ち寄ったが、今回は日高から帯広に向かう際にて。8年前にも同じポーズで写真を撮ったので見比べてみたが当時は若い!しかも当時は相当痩せていたが、今はあの頃より10キロ以上太っているので見る影もなく(笑) 8年前と同じく今日も天気がいいので十勝平野の景色は素晴らしいが、地球岬といい、九州よりモヤが少なく感じるのはやっぱり黄砂やPM2.5の影響が少ないだろうか。
さて今度は峠を下っていこう。日勝峠は下り側(十勝方面)に急カーブが続くので注意が必要。それでも路面状態はいいので下りカーブでも安心して走れる点はいい。
峠を降りて国道274号から清水市街地をパスするために道道55号へ右折する。
そのうちにまた国道38号と合流して芽室町へ。ナビを見るとこのまま無料バイパスで一気に幸福方面に南下するらしい。十勝平野をのんびりと走ろうと思っていたが、今更面倒なのでそのままこのルートで進む。それにこれだけ暑いととにかくバイクを走らせて風を浴びているほうがいい。
芽室帯広インターチェンジから無料の高速自動車道へ。
高速道路を進んで幸福インターチェンジを通過する。幸福駅はあとで寄ってみよう。ちょっと寄り道。
中札内インターチェンジで下車する。このあとの行き先は・・・
某タレントが経営しているという牧場へ。ここで作る生キャラメルが一時ブームになったがあれは何年前?(15年ぐらい前?) 幸福駅から近かったのでついでとして。
平取町から日高町経由で中札内村まで。日曜日は平取町から日高町までのガソリンスタンドはどこも開いていないので注意が必要。十勝に入ると牧場や草原が増えて北海道らしい雰囲気になる。
■ 帯広市まで
生キャラメルで有名な花畑牧場だ。事前に何があるのかまったく調べてなかったので大きさや特徴も全然わからないが、そんなに大きな牧場ではなくこじんまりとしているようだ。
牧場だけに乳製品を中心とした品が色々と。昼御飯をパスしたのでお腹が空いたが、これだけ暑いとピザやパスタを食べる気にはなれず。キャラメルソフトクリームがあったが、さっきソフトクリームを食べたばかりだからパス。
動物もいるらしいがほとんど見掛けず。今更ながら花畑牧場は牧場がメインなのか販売がメインなのかイマイチよくわからない。

牧場だとボクが好きなのは大分の「やまなみ牧場」。やまなみ牧場は牧場を主としたイベントが色々あって動物との触れ合いを楽しめる。ただ、あのレベルの牧場を求めるのは酷かも知れない。あちらは国立公園らしいからね。
あまり見所はなさそうなので土産だけ買って幸福駅に向かおう。ビートたけしの絵画展示もあるらしいが、絵画に興味がないのでこちらもパス。ビートたけしのバラエティの歴史やギャグ大全だったら立ち寄ったかも。
再び中札内インターチェンジから北上する。

とはいっても幸福駅のある幸福インターチェンジまで1区間。無料だからできる芸当で有料だったらよほど渋滞しない限り1区間だけは乗らない。
10分弱走って幸福インターチェンジへ。
インターチェンジを降りてすぐに幸福駅に到着。ここは昭和中期世代には有名な場所だろう。1974年がブームらしいからボクの親世代は大概知っているはず。
今の時間は16時を過ぎたところだが目の前の売店が既に閉店したようだ。裏にある売店はまだ開いているようなので先に買い物を済ませておこう。
幸福駅の駅舎。去年行った宮崎の「真幸駅」と同じ書体。昔の駅の書体はすべて共通しているのだろうか。
中に入ると凄いことになってるね(笑) 幸福行きの切符が至る所に張りつめられてて凄い光景。
メッセージも多数。カップルのメッセージが多いかな。最近、至る所で恋人の聖地なる場所があるが、本家はやっぱりここだろう。
こうふくの鐘を鳴らしていこう。真幸駅にも似た鐘があった。果たしてボクは幸福なのだろうか。

今年最初におふくろが亡くなった時、今までの人生で一番泣いた。おふくろは69歳になったばかりで正直あと20年ぐらい生きると思っていたのでね。小さいころから母親しかいない状況だったが、18歳で愛媛から福岡に出てきて24歳で大学を卒業したあとはエンジニアとして仕事に没頭した。32歳で結婚して福岡市から北九州市に住居を移して会社も変わった。そのうちに子供も出来て、いつの間にか45歳になっているが、今は会社の仲間にも恵まれていて仕事も楽しいし、家族にも恵まれているし、たまに遠出でツーリングもできる。

母を亡くしても何とか乗り越えていられるのは、そういった幸福があるからだろう。
さて、時間もなくなってきたので今日は最後に愛国駅に行ってみよう。
幸福駅から10分ほど走って愛国駅へ到着。こちらは幸福駅と違ってそれほど観光化されていないように見える。
石のオブジェの幸福切符。このセンスについては何とも言えない。
中に入ると幸福駅と同様に大量のメッセージ。昭和62年に廃業したらしいが当時の運賃表を見ると相当安い。運賃表の駅の並びに統一性を感じず、相当気になる(笑)
SLも展示されていた。全国各地の旧駅舎で見掛けるが、このSLが現役だった頃は昭和40年までぐらいだろうか。当然、ボクが子供の頃は既に役割を終えていたし、今実際に走る姿はたまにイベントで見掛けるぐらい。
さて、そろそろ陽が傾いてきた。今日は帯広から先へは行けそうにないので帯広でホテルを探すことにする。

iPadで帯広周辺のホテルを検索すると空き多数。ということで帯広駅周辺でバイクが停められるホテルを「じゃらん」で予約する。ここから帯広市街地まで10キロほど。
愛国駅を出て帯広市街地に入る。目的のホテルは帯広駅のすぐ近く。
そして今日のホテルに到着。今日泊まるホテルは「ドーミーイン帯広」。市街地だけどバイクも置けるし助かるよ。
チェックインして部屋に入る。宿泊料金は昨日とほとんど変わらないが、昨日より10倍ぐらいホテルが綺麗でしかも広い。(帯広はいいが小樽はダメダメ) 今日もよく走ったよ。
部屋に入ると腹が減ってきた。今日は昼御飯を食べていないのでさっそくどこか食べるところを探してみよう。帯広といえば豚丼。周辺には何軒が豚丼を提供するところがあるが、ホテルからほど近い「ふじもり」という店へ。この店は豚丼メインではなくて老舗のレストランという感じ。
中に入るとすぐに席に通されてメニューを確認していると、なぜかメロンソーダが出てきた。サービスらしいがいきなりメロンソーダが出てくる店は人生で初めて。少し得した気分。
ふじもりの豚丼が出てきた。この豚丼を食べると・・・美味い!! 味付けはほぼ完璧。豚も炭火焼きなのか香ばしさがあるが肉自体も柔らかくて食べやすい。ここは豚丼専門店ではないが専門店としても十分やっていけると思う。これで1000円しないとは相当得した気分だ。
そのあとはホテルに戻って明日の天気予報をテレビで確認していると今日日本で一番暑かったのは帯広のすぐ近くにある足寄(あしょろ)だったらしく、何と37.5℃もあったらしい。そら暑いはず(笑) 北海道は既に避暑地ではないよね。九州より暑いなんて完全に反則。
あまりの暑さに列車のレールまでゆがむ始末。実は今日は終日ずっと暑くてこのまま走れるのか心配になったほどだった。明日からも気を付けないと、遊びに来て本当に倒れたらシャレにならんからね。水分補給だけは徹底しておこう。
実際の走行ルート

北海道初日の今日は小樽市から室蘭登別経由で帯広市まで。500キロ以上走っているとは思わなかった。天気は終日良かったけど本当に暑かった!北海道も内陸側の気温は本州や九州より高くて真夏に走る場所ではないのかも知れないね。明日はオンネトー経由で釧路市に出て、釧路湿原を見た後は適当に走ろうと思う。

今日の走行距離:515km

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